サイドテーブルには、シンプルだけどおしゃれな白いお皿、大小のグラス、赤い塗りのお重、春色のクロスや、ナプキンなどが置かれ、これがどんな空間を作るだろうと興味津々で講義が始まりました。
くらびすと養成講座の最終講義はひがしきよみ先生のの「テーブルコーディネート」です。毎年今頃、東京ドームで開かれるテーブルウエア展を心待ちにして、ため息をつきながら堪能する私にとっては一番楽しみにしていた講座でもあります。
・・・唐突ですが、皆さんにちょっとしたクイズを。
「五感のうち、一番大きく美味しさを決めるものは何でしょうか?」
正解は 「視覚」です。
では「その【視覚】はどのくらいの割合で美味しさを決定すると思いますか?」
その答えは「87%」というから、驚きです!
ちなみに、二番目は聴覚で7%、触覚3%、臭覚2%、味覚はわずか1%です。
“目で食べる”とよく言われますが、本当なんですね。それ故、美味しく食べるためには食卓の演出が大切になるのです。だからといって、ウェッジウッドやリモージュの食器が必要な訳ではありません。そこに集う人たちへの思いやりや気配りか生まれる創意工夫を大切にしたら良いのだそうです。
その一例として、カルタの紙に手書きしたネームカードや、ワインのコルクを使ったネームホルダーの小物等を見せて下さいました。
そして、食卓を作る時、心掛けるのは、単なるディスプレイではない、“食べることのできる食卓”だと何度も強調されました。テーブルウェア展に行ったら、その視点で作品を見てみるのも面白いかもしれません。
すなわち季節感と清潔感を大切にして、過度に飾り立てない食べやすい食卓演出を心掛けるのがポイントだそうです。
和食、洋食の基本形や五節句など、食に対する深い知識が単に“美しい”だけではないテーブルコーディネートを生み出すのだと実感しました。
デモンストレーションで作った「ひな祭りの宴」。こんなテーブルで食事をいただいたら、たとえ料理はささやかなものであっても、きっと充分に満腹感を味わえるでしょう。
我家のあちこちに、シミのついたテーブルクロス。あれをまずは、何とかしなくては・・・。
(N)