『識る力』の作者、安井裕二郎さん来訪

今、阪神間の書店に平積みされている『識る力』という本、
ご存知ですか?

「神戸元町通で読む70章」「新しい日本の歴史1850−1955」と
副題されたこの本は、写真や絵葉書で綴る幕末から明治・大正・昭和時代の
目で見る近代史の趣きの本です。

この本の作者、安井裕二郎さんが昨日、
にっちの事務所へ来てくださいました。

安井さんは、
神戸元町通りで写真機の小売店を始めたおじいさんが残した写真に感動し、
神戸元町通の歴史から日本史全体に興味を持つようになり、
日本の近代を表現した写真や絵葉書の収集を始めたそうです。
その数は約10000点とか。それらを
「データーベース化した」とのことです。
(右の写真は元町5丁目にあった安井写真機店。
彩色は、手でやったそうです)

私が初めて知ったのは、絵葉書が時代を映す鏡のような役割を果たしていたこと。
元町通りが時代とともに商店街として形を整えていく姿が
目で確認できますし、
上野戦争で采配を揮う西郷隆盛や天皇の東京行幸、
鉄道が開通した横浜停車場等々が絵葉書となり、
坂本龍馬、大久保利通、昭憲皇后までもが絵葉書になっていたようです。
(ブロマイドのような役割はたしていたのでしょうか?)

安井さんは、今、震災後急速に集客力の衰えた、
元町通り西部地区の活性化に取り組んでおられ、
震災後の空きビルを有効利用して
さまざまな博物館を作る「ミュージアム・オブ・ミュージアム(MOM)計画」の
推進活動をされています。

興味のある方は、準備室のホームページをご覧下さい。