子どもの声聴ける大人に/加藤志保

私たちが活動を手助けしているチャイルドラインは、
18歳までの子どもがかける、子どものための電話です。
 70年代に北欧から起こった世界的な活動です。
日本では、98年に東京都世田谷区で取り組みが始まりました。
今では35都道府県の65グループに広がり、
子どもからの電話を待っています。
各地の電話番号は、
ホームページ(http://www.childline.or.jp)にあります。

電話を受ける「受け手」は、フツーの人、
特別な専門家ではありません。
その代わり、子どものこと、聴くこと、
電話で話すことについて、研修を受けます。
例えば、受け手になった人は、
自分がそうした活動をしていると決して明かしません。
電話で話す子どもたちを守るため、
受け手が誰かも対外的には非公開なのです。

受け手を経験した大人たちは
「じぶんの周りの人の話を聴けるようになった」と口々に言います。
チャイルドラインにかかわったことで
子どもの声に耳を傾けるようになれた大人たちが、
すそ野広く増えていってほしいと、私たちは、願っています。

今日あなたは、「はやくしなさい」「何やってるの」「だめでしょ」といった
叱るような言葉以外で会話をしましたか?
まわりの子どもたちは「ねえねえ聴いて」というサインを出してはいませんか?
(チャイルドライン支援センター事務局長)

<マツバボタンは「ヒデリソウ(日照り草)」とも呼ばれています>