ネット上の有害情報について通報を受け付けている
「インターネット・ホットラインセンター」(東京都港区)が、
2007年中に確認した児童ポルノサイトは約1600件で、
要請により画像等を削除させたケースは
このうち約340件(約21.1%)にとどまったことが4日、分かった。
要請に強制力はなく、サーバーが海外だと
直接の要請ができないこと等が不振の原因。
削除直後に別のサイトに同じ画像が掲載されて
いたちごっこになるケースも多く、
”愛好者”同士のネットを介した画像交換が国境を越えて横行、
放置されている現状があらためて明らかになった。
児童ポルノをめぐっては、画像を個人で所有したり、
サイトから自分のパソコンに取り込む「単独所持」に懲役刑を貸し、
プロバイダー(接続業者)に捜査機関への協力や拡大防止の努力を義務付けた
児童買春・ポルノ禁止法改正案を与党が衆院に提出している。
同センターによると、07年の1年間で
「児童ポルノを掲載しているインターネットサイト」として
通報を受け、確認したのは1609件。
サーバーが国内にあり削除を要請することができたのは526件で、
削除に応じたのは339件だった。
537件は海外のサーバーで、削除を直接要請することができなかったという。
画像には国内のほか海外で撮影されたと見られるものも含まれ、
子どもの裸体のほか、暴行の様子を写したものも多数あった。
主要8カ国(G8)の中で、児童ポルノの単純所持を
禁じていないのはロシアと日本だけ。
吉川誠司副センター長は
「情報収集や削除要請だけでなく、悪質なサイト開設者を
取り締まらない限りいたちごっこは続く」と訴えている。
<アガパンサスの花は涼しげな感じがします>