GOTEN GOTEN 2008 アート湯治祭、グランド・オープン!⑥

勘七ギャラリーを出て、旧遊清館さんとなりの空き地へ。
ここでは宮城大学のアート系サークル「ART STANDARD.」と平岡善浩ゼミによる「透治(TOJI)」という作品が展示されています。
かなり年季の入ったかつての旅館に、あたかも「耐震補強」したかのような壁がつくられ、ここに湯治場で採取したという言葉が、旅館から出た不用となったシーツにプリントされ、風になびいています。

湯治場は本来、通りに人があふれる場所ではなく、部屋の中でゆったりくつろぐ空間だという考えから、こうしたアイデアが生まれ、しかも「耐震補強」としても喜ばれるという、実に場にねざした作品です。

空き地を後に、ツアーご一行は終着地点である旅館大沼へ向かいます。

旅館大沼ロビーに展示されているのは、石巻在住の宮本ゆりさんの龍を描いたシリーズ。
鳴子のヘソ「潟沼」の龍伝説をモチーフに、昨年、旅館大沼に泊まりこんで制作した作品だそうです。

印象的な色彩を使い、場所にもたいへんマッチしています。

(つづく)