櫻ヶ岡中学校の中平です。作品紹介11回目。「あおくさい地球」を紹介します。真っ暗な教室の中央に置かれた球体のオブジェ。大きさといい、表面のディティールといい、存在感があります。作品名は「あおくさい地球」。女子3名のキッズ学芸員と彫刻家・神林学さんのチームによる立体作品です。
作品の表面は、最近の新聞記事が貼られています。「環境破壊」「温暖化」などどちらかというと不安をかりたてられる記事ばかりが貼られています。
オブジェの一箇所から、ダンボール製の大きな手が出ています。その手をしっかり握り、中を覗くと、そこには美しく、平和な地球が表現されています。中の平和的な世界もそうですが、巨大なダンボール製の手が素晴らしい。グッと握ったときの「安心感」。このような地球に関する問題をテーマにした作品は、得てして絶望感や不安感が掻き立てられるだけのものになりがちです。特に中学生が作った場合はそういうことが多いです。しかし、この「あおくさい地球」は、安心感が最後に残ります。キッズ学芸員達の願いが結集した秀作であると思いました。