これまでに結んだ毛糸

今回は黄色い毛糸を結ぶわけですが、これまで結んだ主な毛糸をご紹介します。

まずこれは、昨年4月に杜の都仙台のシンボルともいうべき定禅寺通りのけやき並木一帯700メートルほどにわたって、参加希望者とともに結んだピンクの毛糸です(こちら)。
定禅寺通りは仙台の桜の名所・西公園へとつづいていますが、4月のこの時期はけやきに葉もなく、その美しさを西公園の桜に奪われてしまうことから、さくら並木を延長しようと考えました。
一週間かけて約20名ほどの方たちとつくりました。中には毎日朝10時から夜10時まで制作に参加する学生さんもいたり。

次は今年ゴールデンウィークに仙台の一番町四丁目商店街アーケードに結んだ緑の毛糸(こちら)。
東北三大祭りのひとつ・仙台七夕のメイン会場でもあるアーケード街で、唯一屋根のかかっていないこのエリアに緑の毛糸を結ぶことで、新緑シーズンのまちに毛糸の屋根をかけてしまおうというものです。
参加希望者やプロジェクト・アートを学びに来ていたモンゴルからの研究生などに参加していただき、4日ほどで完成させました。

これは2004年に長野県千曲市というところにある戸倉上山田中学校で、毛糸の虹をつくろうというもの。中学生に3階建ての校舎からさまざまな色の毛糸を投げて、「虹」をかけてもらいました。
するとびっくりしたことに、展示最終日にはホンモノの虹まで出てきました(こちら)。

これは2006年7月、宮城県東鳴子温泉で行われた「GOTEN GOTEN アート湯治祭」で9色の毛糸を温泉街に結ぶ町内会のみなさま。
鳴子は世界に12種類、日本に11種類ある泉質のうち、9種類が集まるという稀有な温泉郷です。そこで、9つの色に泉質の豊かさをたくして温泉街に毛糸を結ぼうと提案しました。
ところで、実際やってみるとこれが毎年秋のお祭りでやっているしめ縄とおんなじ要領だったそうで、地域のお年寄りの力「老テク」ががぜん威力を発揮。
同じ頃、江合川という川に140メートルほどの「毛糸の橋」を若旦那たちにかけてもらっていたのですが、これがうまくいかず、さっさと毛糸のしめ縄を結び終えたお年寄りたちが「若いのはだらしないなぁ」と言って早めにお昼を食べていたそうです。

こちらは2006年11月、千葉県船橋市の本町通り商店街に結んだ毛糸。商店街を舞台に、市内の10以上のNPOが参加する「きらきら夢ひろば」という市民主導のイベントのためにつくったもので、船橋という街の名前が、船で橋をかけたということに由来していることから、参加NPOのみなさんに船をつくってもらい、これをみんなで商店街につるしました。

この他にもいろいろ毛糸を使ったアートを展開してきました(こちら)。

黄色い毛糸も「なんだこれは! おもしろい」となるようにがんばりたいと思います。

門脇篤