研修報告「自立に困難を抱える若者の実態」

ユースアドバイザー養成講習会
自立に困難を抱える若者の実態とユースアドバイザーの役割
講師 宮本みち子氏(放送大学教授)

「親の支えがない」
「安定した職業に就くためのスキルがない」
「生活基盤がない」
そうした様々な理由により
社会から排除されてしまう若者の存在が
近年大きな問題となっている。
今回の講座では、厳しい環境下に置かれている
若者の実態について具体例をあげて説明され、
さらに海外の事例をもとに諸機関が連携しての
包括的な支援のあり方についてお話された。

これまでの自立支援は、何らかの障害や
長期にわたる引きこもりが原因で
社会関係スキルが顕著に不足している若者を
対象にしたものがほとんどだった。これも重要であるが、
一方で恵まれない家庭の若者が抱える自立の困難に対しては、
十分な支援ができていないのではないかと感じた。
特に日本では子どもの教育に対して
親の責任が強調される傾向が強く、
親の経済的・社会的背景が子どもに強く影響する。
このような若者は中学を卒業すると把握が困難となり、
問題がますます深刻化する。
早期発見が重要であるが、そのためには
宮本先生のお話にあったように、若者に関わる人々が連携し
包括的な取り組みを行う必要がある。
このことを意識しつつ、今後ユースアドバイザーとしての
役割を果たせるようになりたいと思う。
(ボランティアスタッフY)

<フジバカマが淡い紫紅色の花を咲かせています>