『老朽化する建物。老いていく住民。そして深刻化する孤独死』『団地再生のカギはどこにあるのか』。これは本書の帯の宣伝文句だ。
『建物は老朽化し、街は老い、そして孤独死が増えていく・・・。高度成長をささえた団地がいま、瀕死の状況にある。そのリアルな現状を取材し、再生へのヒントをさぐる』。そのために、この本は書かれた。
著者の大山さん自身も団地に住む。団地の問題を認識するきっかけは、自身の住む団地で起こった孤独死だった。したがって本書は、深刻化する孤独死に向き合い、団地再生のカギを捜し求めた旅を綴ったものでもある。
紹介されている取組みで最も有名なのは、常盤平団地自治会の会長の熱心な働きかけで始まった、松戸市の「まつど孤独死予防センター」であろう。
団地再生は、全国の都市の最重要課題の１つである。
平凡社新書 団地が死んでいく
定価：756 円（本体：720 円） 新書判
