都市に暮らすあなたへ、長野3村(栄村、泰阜村、王滝村)から考える苦境の構図

長野県の栄村(さかえむら)、泰阜村(やすおかむら)、王滝村(おうたきむら)の3村。その長野県3村から伝える都市生活者へのメッセージが1冊の本になった。大都市で暮らす人々にはぜひ手にとって読んでいただきたい。
栄村は長野県の最北端で新潟県津川町と接し、秋山郷のある村。かって、飯山線森宮野原駅構内で旧国鉄時代の最高積雪を記録したことでも有名。王滝村のスキー場で遊んだ人もいるだろう。長野県の西端にあるが、今財政危機に呻吟する。泰阜村は最も南の方にある。人口はすでに2000人を割り込んだ。
農山村の危機は都市生活者の危機だということを、一緒に考えたいものだ。

苦悩する農山村の財政学
青木宗明編著 公人社刊 定価2800円+税
<序章より>
我が国の農山村で一体何が起きているのか。そのような状況になぜ至ったのか。農山村に対していかなる政策が行われてきたのか。都市住民は農山村をどのように考えれば良いのか。農山村が活気を取り戻して世代交代が可能になるには何が必要なのか。

目次
序 章 読みはじめてくれたあなたへ
第1章 農山村の苦境と国の経済・財政政策—地域の衰退の経緯と原因
第2章 農山村の公共投資
第3章 農山村の債務と財政健全化—「長野3村」の事例から
第4章 農山村における財源保障の危機
第5章 過疎地域における福祉財政
第6章 王滝村の森林・林業と財政
第7章 農業・農村問題からみた「長野3村」
おわりに