すっかり、季節は秋から冬へ—。バタバタと師走の足音も聞こえてきそうです。
報告が遅くなりましたが、今年の全国集会は9月20、21日に富山県南砺市を主な会場に「建築彫刻と職人技能の継承を考える」をテーマに開催されました。
初日は、瑞泉寺見学と門前町散策。瑞泉寺は本願寺第5世綽如上人の開創、後小松天皇の勅願所です。天正9年(1580)兵火に罹り、宝暦12年(1762)類焼し、更に明治12年(1879)にも出火し、その都度再建されて現在に至ります。

今回、井波彫刻協同組合の方に協力いただき「日本建築と建築彫刻」と題しパネルディスカッションが行われました。住宅事情の変化で職人さんが技を生かせる場が減りつつあります。しかし彫刻協同組合では伝統を軸にしながらも新しい感覚をとりいれ、表札の制作なども積極的に展開されています。全国から井波で彫刻を学びたいとやてくる若者がいる一方、受け入れ側の事情もあり、全てを受け入れることは難しく、今後の課題となっているようです。

2日め午前中は城端別院善徳寺の見学、午後は五箇山で重要文化財に指定されている村上家、岩瀬家などを見学し、温泉にもつかり、ゆったりとした気分で帰路につきました。

今回の全国集会では井波彫刻協同組合の方々、古材文化の会会員(活マネ)で井波観光協会事務局長をしておられる江田攻さんに大変お世話になりました。この場をかりて御礼申し上げます。