研修報告「社会的排除と社会的包摂」

ユースアドバイザー養成講習会
「社会的排除と社会的包摂—ネットワーク構築について」
法政大学 樋口明彦氏

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社会的排除とは、イギリスにおいては
所得による貧困以上のものである。
失業、差別、スキル不足、低所得、悪い住宅環境、高い犯罪率
などのような問題に人々が置かれている場合、社会的排除が生じ
問題が互いに結びつくと悪循環になる。
フランスにおいて今日原則的に不平等な社会が争点となることはない。
なぜなら不平等が消えたからではなく、不平等という言葉では、
排除のプロセスを特徴づける断絶やアイデンティティの危機という現象を
説明することができないからだ。
排除という概念が成功した理由は、それが社会的紐帯の危機を
強調したことにある。

社会的排除の視点
経済的不利から多面的不利へ
静態的な分析から動態的な分析へ
個人や世帯の資源に対する焦点から地域コミュニティの資源も伴う関心へ
階層化や不利に対する分配的側面から関係的側面へ
連続した不平等からカタストロフ的断絶へ
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まず社会的排除とはなにか、資料から紹介しました。
社会的排除とは様々な概念定義があると思いますが、
ひとつの大きな軸は、貧困を物質的な貧困だけでなく、
社会活動や余暇、他者との関わりなど多面的にとらえて、
さらにはこのような状況が起きたプロセス、価値観、時代感覚、
時間軸などを包括してみていくなかで
適正な資源を得られていない
適正な労働市場におかれていない
基本的サービスを受益できていない
社会関係から孤立している
などが挙げられています。

社会的排除とは社会全体の問題であり、
政策、または政策目標として取り組むこと
そこから包括的に社会的包摂へ導くことが必要です。

(ボランティアスタッフ K.M)

<マンリョウがかわいい実をつけています>