予防介護に取り組む愛染湯、同潤会板橋分譲住宅のある街

東武東上線に沿って銭湯めぐりを続けます。

中板橋駅の近くでは一の湯以外に大和町内に愛染湯もあります。愛染通りとともに、近くの日曜寺の本尊、愛染明王にちなんだ名前でしょうか。

愛染湯も新しい建物で、浴槽は広くて種類も多彩です。浴室の壁絵は様々な楽器を持った天女のタイル絵で、一見の価値がありますよ。感銘を受けたのは、高齢の方やお体が不自由な方のために、洗い場に優先席があること。鏡の脇に手すりがあり、肘掛けのある補助いすも準備して、電車の優先席のようにこの場所をお譲りくださいと表示してあります。

板橋区の銭湯全体に言えることですが、健康とエコに積極的に取り組んでPRもしておられます。手すりなど設備のバリアフリー化は多くの銭湯で進んでいますし、「介護予防体操の日」などもあります。銭湯は新陳代謝と精神的な安らぎの効果が期待でき、銭湯まで歩くことで足腰も丈夫に、さらに体操で体中を動かして。要介護状態にならないための予防策として、銭湯は大いに役立つと思います。

阪神淡路大震災の時には銭湯がずいぶん役立ったことは有名ですよね。愛染湯の近く、大和町のあたりには古い木造住宅がたくさん残っています。板橋に二つあった同潤会の職工向け分譲住宅の一つ、板橋住宅のエリアもあります。愛染湯は井戸水を沸かしているそうですが、木造住宅が多く震災への備えが大切な地域では、いざというときに頼りになりそうです。

愛染湯 板橋区大和町46−7 東武東上線中板橋駅から10分ほど 営業時間 15:30〜24:00(日祝は15時から営業) 金曜お休みです