益川教授、平和への思いを語るより

改憲 兵器使うため

ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英・京都産業大教授(69)が
8日、東京都千代田区の明治大で講演した
自身も呼びかけ人をつとめる『九条科学者の会』の発足4周年記念の一環
ユーモアを交えながら平和への思いを語った

益川教授は『改憲派はなぜ憲法を変えたがるのか』
という問いを何度も投げかけた
「僕は物理屋。因果律で考える癖がある。『なぜ』と。
彼らは条文に不備があるからと言っているが
解釈改憲で自衛隊がソマリアまで行く時代
条文不備のせいじゃない。
9条があったのではできないことをやりたいからに違いない
つまり自由に兵器を使うという事です」

幼い頃名古屋で空襲にあった経験を振り返った
名古屋大の先輩の被ばく体験を話しながら感極まって声を詰まらせた
「私は子にも孫にもあんな思いはさせたくない
国家が国家の名のもとに始める戦争は嫌です
好きな人はやってください・・・・あ、いや、それも困る」

ひょうひょうとした口ぶりに床まで人で埋まった会場は
何度も笑いに包まれた
戦争は突然起きるわけではないと訴えた益川教授は
『最終的には理性の問題です。一つのかけらを見たときに
人間としてそこから何を想像できるか』と締めくくった

<クロッカスがそろそろ咲きます>