これは、温泉神社宝物「猩々(しょうじょう)の大盃」
です。直径1.2m、高さ25cmあります。
材料はカツラの一枚板で、原木は樹齢300年以上の大木で、
明治32年頃宮城県加美郡宮崎町で3年の歳月をかけて
制作されました。できた素材は鳴子町に運ばれ、
当時東京芸術学校に在学中だった
同町の沢口吾一氏(のちに帝国学士院賞を受賞した
日本漆工界の権威)が夏休みに帰郷する機会をとらえ、33回もの
漆塗りを重ね、金銀高藤絵で猩々の舞を描きあげました。
しかし、在学中には仕上げられず、卒業後も仕上げを続け、
明治41年に完成しました・・・と、説明書きがありました。
この沢口吾一氏は鳴子の漆塗り、龍文塗りを考案した方です。