思春期、どこまで親が介入しますか?〜

高校生A子さんのお母さんが 授業参観へ行きました。
自分の子どもは もちろんですが
周りのお子さんのことも いろいろ 気になりますね。
よく観察していると、お母さんはあることに 気がつきました。
(あら、できるお子さんは みんな電子辞書を持っているわ。)と。
授業中に出して 使っています。

帰り道 お母さんは、電気屋さんでパンフレットをもらってきて
A子さんに言いました。
「ママね、あなたは何も言わないけど
みんなが 電子辞書を持っているから びっくりしちゃった!
何で 言わないの?」
A子さん「机にたくさん辞書を入れていて それを引くから いらない。」
お母さん「じゃ、塾は? 辞書がないと できないでしょ。」
A子さん「塾にも 置いてあるから いい。」
お母さん「5月末からの模試に行くとき 使うかもしれないでしょ?」
A子さん「いや〜 使わない。それ、ママの見栄でしょ。」

お母さんは、自分の気持ちを こう話しました。
「娘は使わないかもしれないけど 私が もってれば安心なんです。
今の電子辞書は 全教科入っているようなすごい機能で
これ、一個あったら すごい便利なんです。
同じように みんなとやって欲しい・・。」
「あなたが使わなかったら ママが使うから。」と言って
私は 娘が手放したら自分の責任、と思いながら 電子辞書を買いました。

あなたは 親の役割について どう感じましたか?
友達に流されないで、自分の考えで 電子辞書を買わないでいる
娘さんは 自立に向っています。
そのことを 承認してあげたいですね。
(あなたは 自分の考えをちゃんと持っているんだね。)と。
それが素晴らしいのです。

他人に流されている、同じでないと心配になるのは
自立ではなくて 依存に戻してしまう方向です。
お母さんが このとき 声をかけるとしたら
「もし、電子辞書が必要になったら、いつでも言ってね。」と
A子さんに 任せてあげてはどうでしょうか。

A子さんは こうも言いました。
「もって歩くのは、教科書だから もし教科書が全部持ち歩けるような
電子辞書があるならば 買って欲しいって ママに言うから。」
(そうそう、それでいいですね。)

子どもの考えを尊重すること、それが 親が子離れすることでも
あるし 子どもが自立する経験になっていくのです。
お母さんも それに気づく いい経験ができました。 よかった。

大丈夫。こどもは 自分で 考えているのです。そこに耳を傾けてみませんか?
信じる!この姿勢を大事にして 見守っていきましょう。