福祉専門職向けセミナー1回目終了①

7月4日5日に開催いたしました「福祉専門職向け人と動物の関わりセミナー」の様子をご紹介いたします(%エンピツ%)

第1回目となった今回は
(%紫点%)人と動物の関係学総論
(%紫点%)高齢者、障害者の地域生活とペット
(%紫点%)AAT(動物介在療法)/AAA(動物介在活動)/AAT(動物介在教育)/施設内飼育
についてのお話がありました。

まずはじめに、ソーシャルワーカーの先生から高齢者、障害者の生活とペットの関係のお話がありました。
「一人暮らしのご老人が犬と暮らしているが少し認知症もありお世話ができなくなっている。見かねたヘルパーさんが対応したが、本来のヘルパー業務ではない」
など具体的な事例をあげて、高齢者、障害者とペットとの関係、問題点などのお話がありました。

1番の問題は、そのような現場に遭遇したケアマネーシャーやヘルパーさんはどのように対応し、誰に相談をしたらよいか?ということでした。
人間の福祉現場に関わる人たちは、人間のプロであっても動物のプロではありません。
双方のプロが協力し合って問題解決に当たることが高齢者、障害者そしてペットにとっては必要なことなのです。

そのためには、どこの誰に連絡をすればよいのかという連絡網を持っていることが重要です。協力してくれるボランティアさんや地域の獣医さんと連携が取れる体制作りをすることが今後のポイントになります。

高齢化社会が進むにつれこのような問題は多くなっていくと考えられます。

続いて人と動物の関係学についてのお話がありました。

人はなぜ動物を見ると、触ると癒されるのでしょうか?(もちろん例外もありますが)
これには理由があります。ただ単に動物がかわいいから、好きだからという事だけではありません。
かわいい、好きということももちろん大切な要素ですが。

「原始の血の説」という言葉を聞いた事はありますか?
昔、まだ人間が狩りをして生活をしていた時代。人は周囲の状況を見てそこが安全なのか、または危険が迫っているのかを判断していました。
どういうことかと言うと・・・

(危険な状況)
遠くの山で雷雲がゴロゴロしている→そろそろ自分がいる所にも雨が降ってきそうだ!
草食動物達が急に緊張した顔で一斉に走って逃げていく→肉食動物などの危険が迫っている。

(安全と感じる状況)
草食動物や鳥が穏やかに草を食べたり、リラックスして過ごしている様子→人も同じように安全に過ごせる場所であると感じる。

昔は動物が環境のバロメーターであり、危険か安全かを判断する基準になっていたといわれています。
これが動物を見たり触ったりした時に人がリラックスできたり、癒されたと感じる原点なのです(%ひよこ%)

これを基に考え作られたプログラムが、動物介在療法や活動、教育なのです。
この活動に参加する動物は参加する事にストレスを感じてしまっては本来の意味を持たなくなってしまいます。
ストレスを感じている動物からは人も安心感や安らぎを得ることはできないからです。

長くなってしまうので実際の活動についてのお話はまた今度書きます。