79歳のマジシャンの言葉とつながり〜

ある発表会で 79歳の笑顔が素敵な
Aさんとご一緒しました。
食事の席のテーブルを囲んだ時、
Aさんは 突然 50円玉とパチンコの玉を
取り出して言いました。

「みなさん、見ててくださいね。
今から このビンの口の上に50円玉を乗せて
こうやって、紙で細くまるめた筒をかぶせるでしょう。
それから、上から パチンコの玉を落とすと 小さな穴を通って
玉が下に落ちますから・・。い〜い?」

さぁ、突然の手品の始まりです。
期待の中、パチンコ玉は 見事にビンの中に入りました。
拍手喝采 そして みんなが笑顔です♪

あとからは 種明かしもしていただいて
私達も 順番にやらせていただきました。簡単でした。

79歳Aさんは 今は市民講座で マジックを教えることもある
アマチュアマジシャン。
市民サークルにも参加していて 20年のキャリアだそうです。

お話を聞きました。
57歳の時に ご主人を亡くしたAさん。
会話が減って 寂しかったことでしょう。
それで、自分でマジックの道へ 行動を起こされました。 

「今は 一人暮らしでも 仲間がいるから
少しも寂しくないわ。
みんなが びっくりする顔が見たくてね。
これだから 手品はやめられないの。」
笑い声と みんなのたくさんの会話が響き渡ったひと時♪

実は この場所で 話を聞いていたメンバーの中には
ご主人を亡くされたばかりの方が いました。
じっと Aさんの言葉に 耳を傾けていらっしゃいました。
また 別のメンバーのお父さんが 趣味でマジックをすると聞くと
「今度 うちのグループに是非 来てくださいよ。」
と連絡先の交換もされました。

マジックに出会って 助けられたAさんは
今度は 人を助けることが できるんですね。

人は 時には 苦しいときや 寂しいときがあります。
でも そんな時には それを言葉で伝えると
助けてくれる人 理解してくれる人もいます。

そして 今度は別のときに 
自分が 別の人の言葉を聞いて
助けになる 理解をしてあげる機会もあります。

お互い様・・あまり意識はしないことも多いですが
みなが支えあっています。
食べるものが 口に入る、そのことだけでも
私達は沢山の人に 助けられています。あ〜有難いこと。
人や命あるものに対する愛情の中で そこを感じて生きたい
と 思います。

子育ての中で考えてみるならば うちの子は 正しいとか、
何かが出来ている・できないの評価に目を向ける以上に 
そんな心のつながりを 大事にしたい 
人は 助け合って生きていることを
こども達に 伝えられたらいいな〜と 思っています。
あなたは いかがですか?