中野区へ、都営鷺宮アパートと白鷺湯

中野区の妙正寺川沿いに並ぶ団地、都営鷺宮アパートのまんなかに白鷺湯があります。銭湯の玄関からはどちらを見ても団地の建物ですし、特に北側からは団地を通らないと入れません。団地と一体の銭湯ってちょっと不思議、団地は小さいながらも風呂がついているもので、団地が増えたのも銭湯が減った背景かと思っていました。

立派な和風建築の銭湯と鉄筋コンクリートの団地、風景としてはミスマッチなのですが、鷺宮団地は今から50年前、昭和34年から建築された団地なので、意外に和風銭湯と同時期のものかも知れません。

それで、鷺宮団地の建物を見てみると、北側には使われていないダストシュートなどあって、50年の年輪を感じるのですが、南側から見ると近代的で、かなり違和感があります。側面から見ると二つの建物を貼り合わせてあるみたいだし、増築側にある縦長の小さな窓、内側にわずかに開くようになっていて、換気口もあって、そこには浴室があるような気がします。南側に増築するまで浴室がなく、皆さん銭湯に通っていらっしゃったのでは?

近くの白鷺一丁目団地、若宮二丁目団地はすでに建て替えられています。鷺宮団地も外側から建て替えが始まっていて、やがて全体がリニューアルされていくようです。

白鷺湯の開店前、お年寄りの方を中心に待っている方でにぎわいます。「いつも4時ぴったりに開くよ」「車で迎えに来てもらうことになっているのよ」という方もいて、家に風呂があっても、お年寄りには大切な生活の楽しみのようです。
内部はかなり広いです。天井は格天井、坪庭のある伝統的な空間ですが、番台はフロント方式に改装してあります。そのスペースをとっても脱衣場は十分な面積があります。

浴室はカランが6列と広く、天井も高い。ペンキ絵は富士山と湖?でしょうか。床、壁、柱の根元などきれになデザインのタイルです。浴槽も広くゆったりしています。

中野区白鷺一丁目12−4 16:00〜24:00 月曜お休み 西武新宿線鷺ノ宮駅から10分