鉄道の日記念、十条仲町の松の湯、踏切の音が聞こえます

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10月14日は鉄道の日です。それで今回ご紹介するのは踏切際にあって電車の音が聞こえる北区十条の松の湯にしました。

松の湯は埼京線十条駅からにぎやかな十条銀座商店街を通り抜けた先を右折、埼京線の踏切手前にあります。建物の側面は伝統的和風の銭湯ですが、入口は改装され、松の湯と書かれたモザイクタイルになっています。下足箱の横に椅子があるのはお年寄りへの配慮でしょう。おばあちゃんにつき添って来られたおじいちゃんが、腰かけて待っているというほほえましい姿も見られました。

中へ入ると、ちょっと改装されていますが番台で、純和風に格天井、ゆったり広めです。そして、脱衣場まで踏切のカンカンという警報器の音、電車が通るゴーという音が聞こえてきます。浴室は、洗い場、浴槽とも広めです。お客様はお年寄りの方が多いようで、ちょっとぬるめなのはそのせいでしょうか。

松の湯 東京都北区十条仲原2丁目4−3 15:30〜23:45 月曜お休み 埼京線十条駅から5分ほどです

子供のころの銭湯の帰り道、阪和線の踏切を毎日決まった時間に通過していくピーとかん高い汽笛の思い出があります。今の関西線久宝寺駅のところにあった竜華機関区から天王寺駅へ、名古屋行き926列車をけん引するためにEF52型電気機関車が回送されていくところでした。阪和線の線路に近い美章園温泉でも汽笛は聞こえたかもしれません。

夕方ころ、一足先に回送されてくる客車の方を天王寺駅に見に行くのも楽しみでした。先頭はC58型蒸気機関車で、その後ろに2両のスハネ30型寝台車、二等車はナハ10型3両とオハフ46型1両、最後部はスユニ61型郵便荷物車、冬なら暖房車スヌ31と、胸躍る編成でした。
暖房車というのは、石炭を焚いて高温の暖房用蒸気を作り、客車に送り込むためのボイラだけの車両で、(銭湯の釜場のようですが)煙突から煙を吐いています。EF52型電気機関車は古い機関車で、客車内を暖房する装置を持っていません。

天王寺駅を926列車が発車するのは22時30分、さっきの機関車の汽笛を、布団の中で再び聞くこともありました。

夜行列車の写真は撮れないのですが、EF52型は昼間は貨物列車にも使われていました。山中渓駅と紀伊駅の間にある雄ノ山峠は、重い貨物列車なら補助機関車が必要なほどの急勾配で、モーターの唸りを山間に響かせて登っていきます。このEF52型、引退後は鉄道記念物に指定され、弁天町の交通科学博物館に保存されている1両を見ることができます。