加藤和彦さんのこと

今年もいろいろなことがありましたが
ザ・フォーク・クルセダーズの加藤和彦さんが自殺されたことは
大きな衝撃でした
常に自分を客観視しているような独特の距離感があった人
才能に恵まれ仕事も充実し親しい友人にも囲まれ決して孤独には見えなかった人
まさか自殺するとは・・・・・

それ以上に驚いたことは
日本の音楽シーンだけでなく文化的、社会的にも大きな影響力を持っていた人物が
惜しまれて亡くなったにもかかわらず
追悼番組やファンとのお別れ会などがあまり表立って行われなかったことです
自殺だからでしょうか?
確かに自殺を罪悪視する宗教的、道徳的な面もあるかもしれません
一人の自殺者の影に多くの人たちが傷ついていること事実です

しかし最近の研究では自殺者のほとんどがうつ病であったことがわかってきました
つまり自殺は個人の精神的弱さや現実逃避、責任放棄などの問題ではなく
病気が要因であるわけです
病気を誰が責められるでしょうか?
誰もが一生の間に一度はうつになる時代と言われています

むしろうつ病への偏見や誤解をなくして誰もが治療に専念できる社会
うつ病患者が社会から孤立して自殺に追い込まれないような社会
自殺をタブー視するのでなく正面から向き合って予防することを
私たちは模索することが大切ではないでしょうか
加藤和彦さんの死は多くのことを考えさせてくれました
彼の残したことはいつまでも私達を刺激し続けるでしょう

<ポインセチアはクリスマスの花です>