さくらびレポート267〜ココロ14歳:その②

櫻ヶ岡中学校の中平です。2学年必修授業「ココロ14歳」の作品紹介二回目です。
この題材の良いところは、自分のいい部分だけでなく嫌な部分も表現できること。つまり正直に自己表現(自己表出)できることではないでしょうか。しかも、最終的には、ブラックライトによりいいところも悪いところも美しく輝く!ということです。

写真の作品は、ぐにゃぐにゃと絡みついたココロが、同心円状の土台に乗っています。混沌とした自分が、どこかに救いを伸ばしているのでしょうか。それとも、可能性は360度に伸びているということでしょうか。

この作品のココロは、まるでミルフィーユのように層状になっています。自分のココロは、いろいろな部分が積み重なっている。その層の中には来るや汚れた色があり、きれいな部分もあるのです。

この作品は、真横から見ると面白いです。シンメトリーを少し崩したレイアウトがユニークです。横に飛び出ているところが味噌。

今年の作品は、特に「汚れ系」と「引きこもり系」が多いです。その両方の要素を持った作品。ココロはかなり汚れた色をしていますが、ブラックライトでは立派に輝きます。

この「ココロ14歳」という題材は非常に興味深いです。私自身が開発して10年以上行っていますが、同じような作品にはほとんど出会いません。それは、まさに中学生の思いを自由に表現できているのであり、作者も満足しているからなのでしょう。