3/20 ドキュメンタリー「ジャマイカ楽園の真実」 あーすシアター上映会

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「ジャマイカ楽園の真実」
 2001年/86分/アメリカ/監督:ステファニー・ブラック/日本語字幕

 レゲエ・ミュージックの国ジャマイカは、世界中から訪れる観光客にとってのカリブの楽園。ストリートのサウンドシステムにダンスホール、浜辺にくだける波と極彩色の植物、眩しく輝く太陽といった自然、そしてコーヒー豆の最高品種ブルーマウンテンの原産国といったイメージである。しかし楽園の真実は、そのような明るい面だけではない。

 レゲエ・アーティストたちの曲の歌詞には、ジャマイカに住む人々の生きざま、嘆き、そして怒りが込められている。“貧困が貧しいものを破滅させる”、“名声のために働くのはよせ”、“革命の時が迫っている”、“運命は俺たちのものだ”と彼らは歌い続ける。労働者たち、職を失った者たちを代弁するかのように。

 自由貿易地域の縫製工場の劣悪な労働条件で働く女性たちや“効率性”の優先されるバナナ農園で働く労働者たち、国際融資や自由貿易の複雑さなどに大きな影響を受けて生きる人々の日々の現実を伝えた作品です。

 失業の増加、汚職の蔓延、高文盲率、暴力の増加、食品価格の高騰、病院施設の荒廃、貧富の差の増大など、地球規模の課題を投げかけています。