品川区光学通りの東京浴場

JR&東急大井町駅付近から南東方向に向かっては3本の通りが伸びています。その一番南側が光学通りという名前で、ずっと歩いて西大井駅近くまで行くと、カーブする道路の正面に白い端正な建物が見えてきます。昭和8年建築の日本光学大井製作所1号館(101号館)です。あのニコンのすばらしいカメラ群はここで生まれたのでしょうか。

東京浴場は、光学通りに面したすごく立派な伝統和風建物で、妻の鶴の絵がきれいです。脱衣場も和風の構造を活かしたままリニューアルされており、格天井には布が張られて、見事な花の絵がいくつか描かれています。坪庭も本格的で、溶岩で滝が作られ、もちろん大きな鯉が。
建物の平面構成がちょっと変わっていて、上から見たら多分ロの字型、女湯と男湯の間に中庭があります。中庭の側はガラス張りで溶岩の築山、鯉が泳いでいます。浴槽の背景はペンキ絵ではなく、写真。帆船の立体的なタイルは先日閉店した鵜の木天然温泉(第三松の湯)と同じもののようです。
さて、体を洗いながら周囲をうかがうと、洗い場には人が多いのに無人の浴槽、澄み切った湯。案の定、ものすごく熱くて、30秒も入っていることができませんでした。それで中庭の奥、男女境にある狭い薬湯が混み合っています。
東京浴場 品川区大井二丁目2-16 15:00−23:30 月曜お休み JR、東急大井町駅徒歩10分くらい