ココルームのための2つのプラン

今年8月、大阪西成で行われる「第39回釜ヶ崎夏祭り」を想定した企画をふたつ考えて少し前にココルームさんへ送りました。

以下のような感じです。

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プラン1
「釜うちわ交換所」

無地のうちわに字や絵を描いて置いていくと、引き換えに誰かが書いたうちわの中から好きなものをもらえる「うちわ交換所」。
最初に何枚か私が仙台などで子どもなどに書いてもらったうちわを持参、壁に貼っておきます。
「うちわを書いてくれたら好きなうちわと交換しますよ」と言って書道ワークショップの隣で無地のうちわに好きなことを書いてもらい
それを残していってもらうのと引き換えに、壁に貼られたうちわから好きなものを持って帰ってもらいます。
自分の書いたうちわを誰かがあおいでいたり、自分があおいでいるうちわを「それワシが書いたのや」とひそかに思われていたり
1日限定100本程度で3日間行う、など。
 
昨年、夏祭りでいつの間にかみなさんといっしょにやっていた「書道ワークショップ」の経験は、私にとってとても静かに染みてくる大切な体験でした。
午前中は「むすび」でおにぎりを握り、午後からやぐら前で書道ワークショップや、例えばこの「うちわ交換所」をやる、というような、西成のことをまだあまりよく知らない私が、ゆっくり静かに何年かかけて関わっていくためのひとつの関わり方として考えました。

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プラン2
「釜ヶ崎砦」

北海道や宮城、船橋、松本、足立区などでつくってきたプラスティックダンボールの「箱」を使って三角公園のやぐらを多い
やぐらをカラフルで楽しげな「砦」にしてしまうプランです
もちろん、夏祭りを訪れる人にも作ってもらい、「砦」の一部として積み上げていきます
終了後も「箱」は今後の私の活動先で遣われ、西成で「砦」になったように、各地でさまざまなものになっていきます

「砦」イメージ
プラスティック製のダンボール(プラダン)を横・縦・奥行きが33cm×20cm×10cmのふたと底のない側面だけの「箱」にし、表面に好きなことを書いたり、好きなものをはりつけたりします。
この「箱」をレンガ状に積み上げて「壁」をつくり、三角公園のやぐらを覆います。
「箱」の接着にはOPテープを使います。

プラダンの箱には、その地域の記憶と時間とが刻み付けられ、集積していきます。
現在、1000個程度が保管されています(本当は倍くらいつくっているのですが、学校などで行ったワークショップでは主催者・参加者が持ち帰りを希望)。

西成で実施する場合、書道ワークショップとの親和性を考え、アクリル絵の具と筆で書道のように書き込めるスタイルを考えています。
これまで各地でつくってきたプラダンの「箱」300、西成でつくる「箱」300の合計600個程度でやぐらを覆うことができる計算

「うちわ交換所」に対し、かなり動的な関わり方を想定したプランになります。

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今日、実行委員のみなさんからのプランへのご意見をいろいろメールでいただき、また考えなおしていこうというところです。

昨年、はじめて夏祭りに参加しました。何か企画をやるやらないにかかわらず、この夏祭りには毎年都合をつけて通いたいと考えています。

門脇篤