「2012年あとむ所長を囲んでお話&交流会&個別相談会」

2月15日、宝塚市障害者就業・生活支援センター「あとむ」から所長の竹内誠様をお招きいたしまして宝塚市立西公民館にてアズイット主催の「2012年あとむ所長を囲んでお話&交流会&個別相談会」が行われました。(平成23年度 歳末助けあい愛の持ち寄り運動 公募配分事業)
竹内様にはお話しと個別相談を行ってもらいました。
また参加したメンバーは本格的な昼食を作り、ご一緒して有意義で楽しい時間を過ごしました。
竹内様からのお話により、

・「あとむ」とは今から6年前に開設され今年で7年目になります。

・「あ」あきらめず「と」とどまらず「む」むかっていこうをキャッチフレーズとし、
あとむは、障害の種別を問わず手帳を持っている人、持っていない人にも、全ての相談に応じようとする姿勢で、あくまで当事者を主人公としそのご家族からも情報を得て自分で前向きに考える力を作っていくお手伝いをされています。
 またスペルでの「ATM」とはオールタイムサービスという意味も含み、相談者へのお手伝いやアドバイスそして少しでも前へ進めるように、ともに成長している間柄でいたいというスタンスでいるとの事。
 あとむは就業・支援センターとしては当時は新しい施設でしたが、今では福祉事業として、同様のセンターが全国に322ヶ所でき、国の事業になりました。

・最近では障害特性に合わせたOST(オフィスソーシャルトレーニング)なども流行っていますが、あとむのは、そんな同じトレーニングの枠にはまらずに「誰一人として同じ人間はいない」という一人一人が違う存在であるので、持っている障害特性も違い、簡単に手帳での区別や分類はせずに、その人の生い立ちから、その人がどんな人なのか、どんな考えを持っているのかでその方にとって、より良い支援をしていきます。

・「好きこそものの上手なれ」というように得意な所を伸ばしていきましょう。

・「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」というように自分のどこが強みでどこが弱みか、まず自分のことも知っておきましょう。

・好きなこと苦手なことを知っていれば 物事に対応しやすく、苦手な部分を克服するというより整理してサポートを受けて苦手な部分に対処しましょう、ということでした。

・「働く」を支えると言うことは「暮らし」を支えること。
働きたいけど働けないという人の思いに対しては、「さなぎはやがて成虫になり、つぼみはやがて花を咲かせる」今はその準備の大事な時だと思います。
宝塚市民にとって宝塚に住んで良かったと安心してもらえる素敵な街にしていきたいのです。

・自立と孤立とは大きく違います。誰しも未完成の人間なので失敗することも当たり前です、今から出来る事を「やってみようよ」をあとむは合言葉にしています。
一歩踏み出しても、振り返り。次に作戦を練ったり、何でも一人でやって行くのではなく、あとむとの信頼関係を築き、夢や希望を持ちながら「障害」への支援ではなく「その人」への支援をしています。

・心得て欲しいのは、人生に特効薬や即効薬はありません、ですから物事に0%か100%かはありませんし、ある日、がらりと自分が変わるのではなく、ゆっくりと時間をかけて少ずつでも前に進みましょう、ということです。

昨今では法律が変わろうとしていて、今ある「障害者自立支援法」はなくなり「総合福祉法」になりつつあります。
大まかにしか決まっていませんが、厚生労働省も就労支援に関しては国は継続して全面フォローをする意向です。
その一つとして「ジョブコーチ支援」というものがあります。
兵庫県は東京に次いで二番目に多く、さらに増やしていくとのことです。
ジョブコーチは、就職先に雇用前から一緒に入り、当事者の特性の説明や職場での仲間作りなどのサポートをしてくれます。
こうして、国、 県、 市町村は就業体験や補助金などに力を入れ、就職に向けての道のりを充実させていこうと考えています。
障害者雇用促進法も以前は300人以上を雇う企業を対象にしていましたが、前年度では200人以上の規模の企業にも導入されました。
(注意;ただし雇用保険の被保険者でない非正規雇用労働者(派遣など)はその数に入りませんので企業側としても抜け道は沢山ありますね。)

しかし、国自体がそのように変わってきているため、不景気の下ではありますが、私たち就労に困難を抱えた者にしてみると追い風が吹いてきたと言えます。
あとむは、様々な制度を活用しサポートしていきます。
●当事者の希望にそって地域で働き暮らすための目標を設定して支援します。
●事業主の方より障害者雇用についてに様々なご相談を受け付けします。
そして 立地の良い場所にある為、宝塚市民だけでなく、その他の市町村からの方々の相談もお受けします。

まずは、電話をして頂き、ご相談出来る日時を決め、面談や相談を聞いてから、その後ジョブコーチと連携をとり、できるだけ息の長い総合的支援を行っていただけるようです。
最後に、「独りで苦しまないで」、「あとむがあるよ」、「いつでもよろしく」という温かいお言葉でした。

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