建築に詳しくない事務局員がみつけた楽しみは、「民家」について知ること。奈良での活動でも紀寺町にある借家の魅力を知ることができました。
気候風土によりそい、地域にとけこみ人々の暮らしの変化に五十年、百年という時間の単位で僅かだけ変化する。民家は「生き物」のようで、梁や柱やそれどころか押し入れの隅にさえ、かつての暮らしの記憶をただよわせ、歴史を今につないでいる。
快適な暮らしに慣れ、便利であることを優先し、物をあふれさせる生活。私自身もそんな生活をしてきましたが、本当に望む暮らしは他にあると思うようになりました。
私が人に伝えたいものは何だろう?私にできることは何だろう?と考えた時、まず「知ること」だと改めて実感します。これからも「好き」なものを増やしながら、その思いを伝えることができればと思います。(吉岡)