都電神明町車庫跡と文京区鶴の湯

鶴の湯は住宅街にあって、細い道をかなり探し回りました。東京伝統の和風建築、玄関だけ少し改築した感じです。向かいが小さな広場なので全景がよく見えます。入口にホワイトボードがかかっていてなぜかクイズが手書きされています。鶴の湯はいつからという問いがあってすでにだれかが答えを書きこんでいるのですが、なんと84年たっているのだそうです。今の建物も立派ですが二代目以降ということになりそう。脱衣場は格天井ですし、使い込まれた脱衣籠、木の椅子など、雰囲気たっぷりです。鬼瓦のようなものが飾ってありますが、84年前の先代の建物ものかもしれません。
浴槽の背景は早川絵師の南伊豆の富士、少し富士山が暗めです。浴槽との間に熱帯魚、男女の境によく見かける欧州の湖のモザイクタイル。浴槽は健康系で、円柱型の一人用ジェットもあります。

鶴の湯 文京区千駄木5−32−2 16:00〜24:00 土曜お休み メトロ南北線 本駒込駅 徒歩5分

東京都電の運行は、大阪、京都と少し違っていたように感じます。大阪、京都は市内を様々な経路でぐるぐる回る系統が多く、京都市電の みぶ車庫、大阪市電の天王寺車庫のように大きな車庫が都心近くにもありました。都電は放射状の路線というイメージが強く、車庫も周辺に分散していたようです。都電の車庫は、都バスの車庫に生まれ変わったところもありますが、多くは都営住宅などになっているようです。神明町車庫も住宅になったのですが、車庫があった記憶をとどめて、都電の車両が保存されています。ところで、都内ところどころで見かける四角い柱の住居表示、いかにも都電の停留所のような顔をして歩道に立っていますが、あれはほんとうに都電の停留所を書き換えたものなのでしょうか?