報告書「肥満と予防の経済学」発表:肥満でなく健康を/ OECD

さまざまな生活習慣病を引き起こす肥満を減らすため、子ども向け食品の広告規制など対策を徹底すれば、国内での死者を1年間に15万人余り減らすことができるとする推計をOECDがまとめました。

OECD=経済協力開発機構は、肥満の問題が加盟各国で医療費の増加や雇用の格差などにつながっているとして、社会的な対策を講じた場合の効果について、日本やイギリスなど5つの国を対象に分析しました。
検討したのは、▽肥満の人を対象にしたかかりつけ医による個別指導や▽子ども向け食品の広告規制、それに▽脂質や糖分といった食品の栄養成分の表示など5つの対策です。

OECDでは、日本でこの5つの対策を徹底すれば、脳卒中や心筋こうそくなどによる死亡を1年間に15万5000人減らすことができると推計しています。
日本には脳卒中や心筋こうそくにつながる高血圧や脂質異常などの高齢者が多いことから、分析を行った国では対策の効果が最も高いと考えられるということです。
また、肥満対策にかかる費用は一人当たり年間1500円余りと推定されるということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100926/k10014200701000.html

OECD報告書サマリーを見る
http://www.oecdtokyo2.org/pdf/theme_pdf/health_pdf/20100923fit2.pdf

日本に関する主な調査結果を見るhttp://www.oecdtokyo2.org/pdf/theme_pdf/health_pdf/20100923fit.pdf