地域の「話」「輪」「和」

ボランティア・市民活動情報誌「マガジン」10月1日号の記事より

9月9日(木)君が峰町公民館で行われた三木・君が峰のふれあいサロン〝ふれあいネットワーク君が峰コスモス〟に参加してきました。今回は傾聴ボランティアグループ〝お花し友の会〟も来られていました。
君が峰地区にお住まいの70歳以上の地域住民を対象としたこのふれあいサロン。平成13年から月1回定期的に行われています。阪神淡路大震災が起こり、地域住民が互いに協力して助け合わないといけないという想いが芽生えたのがきっかけで、民生委員の声かけにより設立するに至りました。
 お花し友の会は、普段、癒しや和み、活力を与えてくれるお花を持ってお宅を訪ね、お花を通じていろんなお話を聴きながら一緒におしゃべりする活動を行っています。この活動も3年目を迎えました。訪問介護サービスを利用されている方はお話がしたくてもヘルパーは時間内に家事等をこなさなければなりません。そのため、サービス利用者とじっくり向き合ってお話をする機会が少ないのが現状です。そこで、外出が困難な方、1人暮らし等により1人で過ごす時間が多い方などを対象に訪問し、傾聴活動を行っています。今回はふれあいサロンでフラワーアレンジメント体験をするので、そのサポートをしてほしいとの依頼があり、君が峰コスモスとの合同ボランティアの実現に至りました。

この日は、〈オンシジューム〉〈鉄砲ゆり〉〈カーネーション〉などの7種の花材が用意されました。ボランティアの方がお手本をされ、花言葉の説明や、「背が高い方が涼しく感じられる」といったようなアドバイスをされていました。お手本を見るや否や、皆さん目を輝かせ早速生け花に取りかかられていました。「どこにどうさしたら綺麗かな」「これがちょっと高いかしら」と言われておりボランティアの方に助言を頂きながら完成!花材はみんな同じでも、生け方の違いだけで個性のある作品になり、秋を感じさせる素敵な生け花が出来上がりました。その後、秋の味覚であるぶどうと梨を堪能しながらおしゃべりを楽しまれていました。ふれあいサロンは懐かしい歌で締めくくります。歌は、リクエストに沿って選曲された〈青い山脈〉〈星影のワルツ〉〈知床旅情〉などを、こぶしをきかせて気持ちよさそうに歌われていました♪
 「話」をすると「輪」ができ、心が「和」みます。その場を提供しているのがふれあいサロンです。「○○さん元気にしているかな?」「最近見かけないけど具合でも悪いのかな?」と地域住民が思い合い、気にかけてもらうことは誰しも嬉しいのではないでしょうか。人とのつながりや仲間づくりができるとお互いに安心して町に住めますし、お互いに困りごとや悩みごとを相談できる場にもなります。そういった生活課題の解決に至るきっかけづくりにもつながります。老人会や婦人会が減少している

昨今、より一層ふれあいサロンの役割は大きくなってくるのではないでしょうか。
 お花し友の会の代表は「活動を通して元気をもらい生活の知恵をいただいている」と振り返り「人のために行ったことは、自分自身にも返ってくる。まずは地域住民にこの活動をもっと知っていただき、つながりを大切にする活動をこれからもしていきたい」と話してくださいました。
〜ふれあいサロンボランティアの方より〜
 現在男性の参加人数が少ないので、できるだけ多くの男性の参加をお待ちしています。気軽にお越しください。
〜お花し友の会より〜
誰もが気持ち良く活動できるグループを目指しています。傾聴ボランティア養成講座が年1回開催されますので、興味のある方はぜひご参加ください。詳しくは、ボランタリー活動プラザみきまでご連絡ください。
 実習生 近畿医療福祉大学 常信 勇人
 流通科学大学 中谷 卓真