10月2日に京町家まちづくり調査結果報告会「明日に活かす京町家」に参加しました。専門家、一般調査員のべ3,300名が参加したこの調査は平成20年10月から22年3月まで行われ、GISやデジカメなどの機器を使い、調査当日に画像を見ながらベスト町家や良好な通り景観について意見を出しあうなど、調査員が情報を共有し楽しめる工夫がされていました。
アンケート結果報告で、所有者の中で自分の家が町家だと認識する人が増え、保全意向を持つ人の割合が多いことがわかりました。私が参加した意見交換会では、調査に参加した人で何かできることはないかという思いから、町家のサポーター『なんでも応援団』の始動報告や、町家所有者の方から「見るだけでなく暮らしを体験して欲しい」という意見もありました。
明るい話題の一方で、空き家をテーマに意見交換が行われており、地域によっては空き家率の増加が深刻な問題となっています。京都の町家に光があたれば、その分影も生まれてきます。町家保全の施策の対象にならない建物や地域だけでは抱えきれない課題には行政や大学や市民団体が手をつなぎながら、所有者や地域をサポートする積極的な取り組みの必要性を感じました。(吉)