京都造形日記3:形は違えど…

京都造形の小林です。
今回はACOP(Art Communication Project)を、とがびで実施しようと思った理由について少し。
(ACOPって何?という方はこちらから→ http://acop.jp)

担当の福のり子教授は
「ACOPは、生きる(サヴァイヴァル)力を育てる」とおっしゃいます。

(以下、HPより抜粋)
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「社会の様々な場面でコミュニケーションの重要性が訴えられています。教育現場でも『生きる力』の具体化として『ことばの力』を高めようという試みが進んでいます。人の存在は、他者や自己の「鏡」となる作品に映される事で初めて実体を持ちます。作品を介して他者とコミュニケーションすることは、人が人との間で(つまり人間として)生きて行く為に重要な、他者の存在、違いや多様性を認めていくきっかけとなるのです。

作品鑑賞とは、本質的には主観に根ざした『個人的なアート体験』です。その体験をコミュニケーションを通じて人々と共有する事は、自らを社会に向けて開示する行為であり、同時に、アートの可能性を広げる行為だと考えます。
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これって、すごく「とがび」と似ているなぁと思いました。

このブログでも何度か使ってきた
「アートを通したコミュニケーション」「アートの可能性」というフレーズ。

おそらく、とがびは「制作(作ること)による、自己解放(表現)」だったのに対し、
ACOPは「鑑賞(見ること)による、自己解放(表現)」なんだと思います。

つまり「自分たちが作った作品に、投影された『自分』を見ることになる」のと
「作品を見ての発言(その発言には自分のバックボーンやフィルターを通したモノの見方、考え方が反映されていますよね。)に、投影された『自分』を見ることになる」ことの違いでしょうか。

「作品で、自分と他者との違いを知る」か
「発言(視点の違い)で、自分と他者との違いを知る」かですかね。

もちろん、とがびには「展示中のお客さんとのコミュニケーション」っていう要素も含まれます。ですが個人的には、とがびで「鑑賞」という部分まではあまり踏み込んでいなかったなぁと思いました。

(※普段の美術の授業では、制作から鑑賞までしっかりフ行われていますので誤解をなさらないように!)

まぁ、そこから「とがびとACOPを出会わせたらどんな化学反応が起きるだろう!」と
いてもたってもいられなくなってしまったので、中平先生に相談させていただいたという訳ですね。

上手くいけばとがびに参加している中学生だけでなく、来場してくださった一般の方々をも、大きなアートの渦の中に巻き込めるんじゃないかと思っています。

10月10日のとがびでは、ACOPは3回実施します。
1.11:00〜12:00
2.13:00〜14:00
3.15:00〜16:00
(参加者の状況をみながら、時間外も実施するかもしれません)

みなさん
是非是非、ご参加下さい!