品川区宮城湯と品鶴線蛇窪信号場

東急大井町線下神明駅の近くにある宮城湯に行きました。品川中央公園北側の道を西へ、大崎支線の踏切を渡り、新幹線の下をくぐって行くと右側にあり、2階がフロントで、1階と3階が男女日替わりになるようです。脱衣場も木が多用されていますが、浴室内にも木が使われ、暖色系の照明で、落ち着いた空間です。浴槽も多彩で、ゆったりとしたスペースがとられています。洗い場も高さの異なるカラン、鏡があって細かい配慮。以前から評判の高い宮城湯ですが、改装後もますます魅力的です。
宮城湯 品川区西品川2−18−4 15:30〜26:00 第3火曜お休み 東急大井町線 下神明駅 徒歩5分

宮城湯の近くには、新鶴見の操車場から品川、汐留へ向かう品鶴線と、山手貨物線につながる大崎支線通っていて、両者が合流するところが蛇窪信号場です。下神明駅のすぐ下にあり、上は新幹線が通っています。現在は蛇窪信号場という名前ではなく、大崎駅の一部分となっていますが、古くは品川、汐留へ行く貨物列車と、新宿、隅田川へ向かう貨物列車が分かれる重要な役割がありました。さらにハイライトは東海道線を走る特急つばめ号、はと号の方向転換に使われていたことです。当時の特急は最後尾に展望車を連結し、客車(スハ44系)も座席が一方向きだったので、どこか三角線で方向を逆にする必要がありました。東京駅に着いた特急は機関車を神戸方へ付け替えて品川を通って蛇窪信号場へやって来ます。いったん停止、ポイントが切り替わってバックで大崎支線に入っていき、大崎で再度停車、再び機関車を先頭に品川の客車操車場へ着くと、編成は展望車を最後尾に、座席は前向きになって明日大阪へ向かう向きに整えられています。ちなみに大阪到着後は大阪駅、福知山線の塚口駅、宮原客車操車場の三角で、博多着のかもめ号では、博多駅、宇美駅、香椎駅の大きな三角で方向転換していたそうです。その後特急は電車になり、貨物列車は外側の武蔵野線へ、貨物駅は大井埠頭へ移って、蛇窪信号場は役目を終えたかに見えましたが、品鶴線に横須賀線電車、大崎支線には湘南新宿ラインが走り始めて、以前よりも本数が増えました。そんな蛇窪信号場は、毎日12時15分頃、赤い機関車が牽引する大崎支線からの貨物列車が品鶴線に合流してくる時、昔からの貨物線の顔を一瞬だけ見せてくれます。