KNN和歌山研修会に行ってきました!〜後編〜

午後からはバスに乗って和歌山県NPOサポートセンターを訪問しました。サポートセンターがある建物は県民交流プラザ 和歌山ビッグ愛という巨大な建物です。

眺望の良い会議室で、和歌山NPOセンターの組織の成り立ちや事業内容、方針をお聞きしました。わかやまNPOセンターは、和歌山県NPOサポートセンターという施設を管理しているNPO法人です。施設の管理だけではなく、社会起業家の支援や、和歌山県の日刊紙とコラボレーションで情報を仲介したり、政策提言など、様々なことを行っています。

わかやまNPOセンターの事務所は、和歌山県NPOサポートセンター内とは別に、実はもうひとつあります。それが、サポートセンターからバスと徒歩で15分くらいのところにあるみその商店街の一角です。この商店街はいわゆるシャッター商店街で、商店主の高齢化に伴い、開店できるお店も少なくなっています。そこにNPOとして入っていきオフィスを構え、商店街組合にも加入して連携しながら、子育て支援、スポーツ振興、農業振興、障害者支援等の分野のNPO7団体をこの商店街に誘致しました。目指すは「ソーシャル商店街」。除々に学生や若い女性なども足を運ぶようになってきたそうです。

その一例が、この絵本ぐるぐるという、絵本の読めるカフェ&雑貨屋さんです。ここでは、障害者作業所の作ったクッキーやアート作品を楽しみながら、親子で絵本を読んだり、おしゃべりができるスペースです。おうちで読まなくなった本2冊を持ってくれば、ぐるぐるコーナーの本棚の中の欲しい本1冊と交換もできます。このお店があるだけで、シャッター商店街の風景に明かりが灯るようです。

ビルの4階とかでSOHO的にオフィスを持つのもいいのですが、それだとなかなか一般の人の目に触れる機会がないんですよね。その点、商店街だと道に面しているので、市民も足を運びやすくなります。
先日の支援金制度構築フォーラムでは、京都で不動産の寄付を受けてまちづくりに活用という事例が紹介されていましたが、管理する人がいなくなった古民家、商店街の空き店舗、耕作放棄地など、地域には活用できていない資源はいっぱいあります。これらを社会公益的な目線で活かす事例が増えれば、地域はもっと豊かになるでしょうね。
中間支援としてもっと街場に眠っている資源に目を向けねばと思った1日でした。