櫻ヶ岡中学校の中平です。先日の美術部での生徒との対話で気づいたことを書いてみたいと思います。
美術部では2月の廃材アート2011(主催・長野市リフレッシュプラザ)出品に向けてミーティングを重ねています。
「どんな作品を作って、お客さんにどう感じてもらいたいのか?」という問いを私は顧問として投げかけました。なぜ作品を作るのか、廃材アートで、お客さんにどんな反応をしてほしいのか、と考えることは、自分たちの活動の目標を定めることに他なりません。活動の開始のところで一番大切です。
部員に聞いていくと、お客さんの存在が大きいためか、「材料とのギャップに驚く作品を作りたい」という言葉が現れてきました。今までとは違う材料を使うので、「柔らかいものを使って、柔らかそうな作品を作るのは面白くない」ということだそうです。なかなかいい線行ってますね。
対話をしていくと、様々な意見が出ます。「よくみると、材料が変わっていたり、変な感触がしたりする作品がおもしろい」「見るだけじゃなくて触る作品がおもしろい」など、着眼点が良いと思います。
日頃、美術の授業をやっていて、私自身、生徒への提示が足りないと感じることは、「素材と見え方のギャップを楽しむ」ということです。そういった作品を授業で扱っていないため、発想の幅を広げていないんじゃないかと感じています。過去の授業題材を振り返ると、一年生で、「戸上食堂」という授業をやりました。これは、おがくずなどを使って、コロッケを作る授業を行い、発展型として、おいしそうな料理を材料を工夫して作りました。この授業は、素材を工夫し、素材を変身させて面白がることを学ぶ内容だったと思います。
美術部で行った実践から、生徒は、ちょっとした刺激で、素材の面白さに気づくことが出来るということがわかりました。