さくらびレポート258〜これぞ自由な表現!@3学年卒業制作「夢」

櫻ヶ岡中学校の中平です。3学年卒業制作「夢」。あと4時間で完成!というところまできています。

3年生男子には、何人かブロンズ粘土で立体表現をしている生徒がいます。ブロンズ粘土というと、中学校では伝統的に自分の手や腕を作るパターンが多いと思います。
しかし、櫻ヶ岡の生徒たちは、そういった形式的なことは全く関係なく、良い意味で自由な表現が自然と内面からのモチベーションでできている、そう感じます。

写真を見てください。大仏がテーマの作品ですが、毎時間作り続け、その時その時のひらめきを大事にしていたら、このようなユニークな作品になりました。

中学生3年というと、かなり型にはまった思考が多いと思います。「自由に表現してもいいんだよ」といくら声をかけても、難しいですね。しかし、この生徒は、楽々と自分の世界を表現しています。

右の写真の作品も男子生徒です。あっさりしているように見えますが、独特の肌合いと言うか、表情を持っています。
絵画表現では正直、自分らしさをイマイチ発揮できなかった生徒ですが、粘土になったとたん、雄弁に自己表現をするようになりました。味があります。

伝統的に、ブロンズ粘土では、中学生の腕や手の表情を表現することが多かったという話は上記しました。右の作品を見てください。自分でやりたいことをやっているためなのか、表情が豊かな作品になりました。
手のモデルは、ギタリストとしてギターを弾いている自分の手、だそうです。

いろいろ難しい動勢だとか、間接だとか、お決まりの指導内容はあると思います。生徒は「作り方がわからない」と言っていましたが、あえて教えてくれという要望もなかったので、自由にやらせてみました。生徒は、がんがん手を動かして作り続けていました。そして、一気に形作られたのがこの作品。

自由にやっていいよ、と言われることが一番難しい。自由が一番不自由、と感じている中学生は多いと思います。でも、自由に表現できるものだな、と実感しました。