さくらびレポート265〜3学年「卒業制作・夢」:クリエイティブということ③

櫻ヶ岡中学校の中平です。3学年卒業制作「夢」。あと3時間で完成!というところまできています。

クリエイティブとは、一体何か。そのような視点で私は生徒の動きを観察しておりますが、そのヒントが山のように現れています。

クリエイティブとは、自分のイメージを実現するために、本来別々の存在だったものをくっつけてしまうこと、だと思います。

写真の生徒は、オイルパステルで絵を描いています。そのまま描いているだけでも十分なのですが、この生徒は、ホットボンドにカレーパステルを振りかけ、まるでネオンサインのように光る表現を獲得してしまいました。「なぜこれを思いついたの?」と聞くと、「なんとなく思いついたので、やってみたらできた」という答え。なるほど、ひらめきか。

クリエイティブとは、何か。自分の計画通りに作らず、形が見えてきた時点であえて方法や道具をよりイメージに近い物へ変更する。または試行錯誤する。

右の写真は、砕いたガラスの破片が、スライムの海の底に沈んでいて、下から光が当たっているという表現の作品。

透明感がある物質の中に、何かきれいに輝くものを沈めて「きれい!」と言いたい、という表現欲求はだれでもありますよね。その透明な物質を何にするのか、アイデアは出せても実際にやるところまではなかなか行きません。この生徒は、透明のスライムを作ってボールに流し込み、固めることに成功しました。さらに、もともと底に光の出る道具を置こうとしていたのですが、光り方が弱いため、スポットライトに変更しました。今、この世音は、プラスティックダンボールでケースを作り、その中にライトを入れ、光で美しく見える方法を考えました。
最初の計画で満足せず、更によりよくする方法を考える。私は、それがクリエイティブだと思いました。