中学校で「いじめと人権ワークショップ」を出前授業しました

いじめと一口に言っても小学生と中学生ではずいぶん違ってきます
特に思春期にはより攻撃性が増してダメージも深刻になり
自殺などにつながるケースもあります

このワークショップの目的は
①いじめは人間らしい幸せな生活を破壊する人権侵害であることを知る
②差別意識について考え、自分の気持ちを表現する練習をする
③違いを認め合い互いを尊重しあう人権意識を育てるきっかけをつくる

内容は
①アイスブレイキング金魚の話
②人間の社会ではどうか?
③いじめとは何か?
④いじめと犯罪はどう違う?:恐喝・暴行傷害・脅迫・監禁・ストーカー
⑤どうしていじめるのか?
⑥いじめと差別はどこが同じか?
⑦いじめと人権の関係は?
⑧社会の中の人間関係 などです

参加者の感想の一部です
①『人権』については誰もが皆不幸に産まれてきているのではない。皆幸せになるために生まれている。ということが分かり、私も他の人も皆同じなんだと思いました。私はこの話を聞いて自信になりました。

②いじめをやる子がいれば、いじめを止める子だっているはず!私はそんな止める子になりたいです。いじめを止める子が増えると日本はいい国になると思います。

③ロールプレイがあったのでとても分かりやすかったです。これをきっかけにこの学校のいじめや差別がなくなると良いと思います。

④私は「いじめ」がとても身近にあることは知っていました。けど、いじめについて話し合ったりすることはなかったので、今回のように大人の方たちが今の時代にあるいじめや差別について理解して助けてくれることがうれしかったです。

⑤授業の中でみんな笑ってたとこもあったけど、私はそういうのすごく大切だなと思いました。なのでみんなが笑っている意味が分かりませんでした。だからいじめられてる人は親とかにすぐ相談して欲しいなと私は思いました。

⑥だれかがだれかをいじめているのを見て友達に「こいつきもいよねー」と言われて
「うん・・・・」って言ってしまいました。もし自分が「きもくないよ!かわいそうだよ」なんか言ったら自分もいじめられちゃうと思ったからつい、うそを言ってしましました。でも今日の授業をやり気付きました。一緒に見て注意もできず一緒にのってしまったら、いじめてる人と一緒というのが分かりました。だから今日教えてくれたやつをいかしていこうと思います。

⑦今回の授業でやったロールプレイはとても身近に感じました。特に「人種差別」が感じました。たぶん戦争などはこれから起きるんだと思います。この前やった道徳に「あってもいいちがい」と「あってはならないちがい」がありました。これはあってはならないちがいだと思います。自分とちがう人をおそれて差別するけど、元はみんな“人間”なので、どうしてそんな差別をするのか不思議に思いました。

⑧自分にとってはあそびで言ってることが相手にはその一言がキズつくんだなって思いました。それに私はいじめたこともあるが、いじめられた方でもありました。いじめは犯罪につながるんだなって思い、これからはもう一生やらないことにしました。今日のいじめの話は最初に私は聞くのがめんどくさくてずーっと人の話をそらしていました。でもいじめの話はとても重要だと思いました。これを聞かない人や笑ってる人はダメだと思いました。

⑨ぼくは今回うるさくて集中力を欠いてしまってしまいました。情けないと思います。いじめのないみんなが仲良くしている社会を作るために尽くしている人たちがいるのに
ぼくたちはなんにもこうけんしていないことにショックを受けました。そして衝撃を受けたのはズボンを脱がすのは犯罪の一種なんだなぁ〜と思いました。

⑩お母さんにお母さんの子どものころの成績と今の私の成績を比べられたりします。私にとっては差別だと思うんですけれど、こんなの分からないのか、バカじゃないのと言われることがあります。私はいつもそれに悲しいとかじゃなくてイラついたりします。なので差別されるのはとてもいやなことだと思いました。

⑪いじめと人権についてとてもよく分かりました。いじめはけんかとちがって1人だけにその人にとっていやな事をすることがわかりました。けんかは自分の言いたいことを言い、それで言い合いになることがけんかということがわかりました。この授業をやってやっといじめとけんかのことを理解でき、ちがいが良く分かりました。

⑫今日の授業でまた少し強くなれた気がします。もうちょっとしたら自分で自立していかなければいけません。だから今日の勉強を生かして心の強い人間になろうと思います。ていねいに分かりやすく教えていただいて本当にありがとうございました。年下の人たちに私からも『いじめと人権』について教えてあげようと思います。そしてちょっとずつでいいから世界のいじめを減らしたいです。

⑬お話の間に時々やるロールプレイもすごく分かりやすかったです。ロールプレイなしで人種差別とかを説明されるとなんか良く分からなかったりするけど、実際にやって説明するとこんなかんじなんだ・・・・というのがとても分かったりします。

⑭私はいじめを目の前で見たことがあります。その時は何もできなくて止められませんでした。目の前でいじめられている人はとても嫌そうで、正直やばいなぁと思いました。見て見ぬふりをして自分は最悪だと思いました。私はもう自分で止められるように強い判断力を持っていないとダメなんだと改めて思いました。

⑮今回のNPOのプロジェクトを通していじめられた時のことを思い出し、改めていじめは悪いことだと思いました。授業のはじめに『この中でいじめられたことがある人?』と聞かれて、けっこう多くの人が手を上げていたのに驚きました。そして自分と同じような体験をした人が多くいたことで気持ちが軽くなりました。私はこういういじめや人権に関する授業をもっと増やすべきではないかと思います。これ以上いじめられる人を増やさないように、そしていじめる人のストレスを増やさないようにするためにどうすれば良いのかと思いました。これからもこのような授業を受けられればと思います。

⑯ぼくはいじめられていたので正直今回の授業は受けたくありませんでした。理由はあの時を思い出したくないからです。でもNPOのロールプレイ付きの説明のおかげでいじめられた時はどうたいしょすればいいか分かったような気がします。本当にいじめってなくなればいいですよね?ぼくはもう2度とあんなめにあいたくないです。生きる希望をもう失いたくないですし・・・・・それにいじめられている人がいたら助けられるようになりたいと今回思うようになりました。今はまだあの時の自分とてらしあわせてしまい助けられないけど、いずれは助けられるようになりたいです。

⑰今後いじめが悪いということを日本、世界のみんなが思ってくれるといいです。私もいじめはいけないと身近な人から伝えていきたいと思います。皆さんも頑張って下さい。

⑱僕は今までいじめ、差別など見てもどうでもいいと思ってました。けど先生たちの話を聞いてるといじめられ不登校になる人もいるし、最悪自殺する人がいます。僕は初めて聞いたわけじゃありません。テレビでも見たこともあります。だけど先生たちが真剣に言っていたので僕も僕なりに真剣に聞きました。同じ中学生が自殺すると友達も悲しみ、かかわった人たち、何より家族が悲しみます。人が死んだら他の人も悲しみ誰も喜びません。僕はいじめをしている生徒に止めて欲しいと心から思いました。

⑲ぼくのいじめは5,6月ぐらいに始まりました。他の大人の人が『あなたの気持ちいたいほど分かります』というけれど、他人に人のきもちをかんたんにわかってほしくないです。ぼくだって自分のことはもうりかいしているのにいじめる人はぼくのことをいじめたがります。いじめのなにがたのしいのか分かりません。なにしようがぼくはべつにいいです。でもいじめはやめてほしいです。

⑳小学校4年の時にいじめられた経験が私はありました。その時は対処法が分からなくて本当につらかったことを覚えています。いじめられた時はどんなことをされたかまで覚えています。3年たっても私はいじめた人たちと話をしたり会っただけで心が苦しくなることがあります。私はどうしていじめをした人たちはその時の事を忘れているのに、やられた人はいつまでも苦しんだり、びくびくしないといけないのかなと思うことが今でもあります。今回学んだことを生かして学校生活も社会に出ても頑張って生きたいと思います。

・・・・2クラスの中学生たちは最初は少しざわついていましたが、次第に集中して真剣に話を聞き、参加してくれました。人の目を気にする思春期だから恥ずかしいし、大人への反抗期でもあるから素直になれない時期なのですが、ありがとう・・・・・・・・

<庭梅の花が咲きました。もうすぐ赤い実がなります>