台北・北投温泉『加賀屋』へ。。。後編

なんで台湾人9かというと、親日の台湾人が

口コミで和倉温泉加賀屋の評判を呼び、

能登空港から台北へ直通便が飛ぶまでになったそうで、

それで殆ど台湾人だと予想したそうです。

ところが、実際オープンすると、

どんどんと日本人の割合が増え、

半分の割合になる日もあったそうで、

ダブルベットを嫌う中高年の日本人夫婦の為の部屋のやりくりに、

めちゃくちゃ苦悩されてはったそうです。

が、想定外の大震災で一気に日本人のお客さんが減り(和倉温泉同様)、

今はガマン&忍耐、そして次の一手を練り上げる時期なんだそうです。

「加賀屋がなんで台湾進出したか?」なんですが、

実は、地元企業に誘致されたからなんだそうです。

今の加賀屋が立つ場所は、日本の統治時代に

初めて日本人の手によって、温泉旅館がオープンした

場所なんだそうです(北投温泉郷自体が日本人が開発したんだそうです) 。

その土地の所有者である、台湾大手の不動産会社のオーナーは

当初その土地に、マンションを建てる予定だったんですが、

『日本人初の温泉旅館という土地やから、純和風の温泉旅館を建てたい』

と考えたそうで、それでいろいろ情報を集め、

『プロが選ぶもっともいい温泉旅館』30年連続一位

という加賀屋を見つけ、オーナーが直接和倉温泉に来て、

交渉しに来られたということです。

ちなみに、建物・設備はその不動産会社、

中身(教育・ノウハウ)は加賀屋が担当なんだそうです。

話それますが、旅館の建築は、日本の大手建築ゼネコンがされたそうです。

本来あんらば、その不動産会社の建築部門がするのが筋なんだそうですが、

木造の内装など、台湾の会社はやったことがないそうで、

それで、わざわざ日本の業者さんが来られて建築されたそうです。

確かに、木造建築って、台北にはほぼゼロやなぁ・・・。

(亜熱帯で、しかも湿っぽい地域なので、木造ではアカンとのことです。)

<右写真は、無料ゆかた貸しスペース→>

加賀屋に泊まったことがおありの方は

お分かり頂けるかと思いますが、

『かゆいところに手が届く接客』だけでなくて、

プラス『かゆくなくてもめちゃくちゃ感動感激する

心に手が届く接客』に徹しておられます。

接客される方は、いちお客さん(団体)に一人つき、

お茶・お食事出しからいろんなことを担当します。

だから、同じお接待役のおねえさん方何回も顔を合わせます。

自分が担当する方々にいかに喜んで頂き、感動して、

よい思い出を持って帰って頂くか…?

100%お客さまの為に尽くす

『おもてなしの心』が、徹底されています。

マニュアルだけではない、お接待役の心を感じる接客の数々。

館内設備もお料理も温泉も全て、おもてなしの心で、

お客さまのためにお金を惜しまずに充実させているという徹底ぶり。

そりゃープロが選ぶ一位になるわなー!と実感!!!

神前常務さん(写真の方)も、ラクして儲けたいとか、

お客さんを騙して、高い価格設定をしてボロ儲け…

という自己中心的な発想は一切なし☆

ただひたすら、来て下さった目の前にいる

お客さまのために日々コツコツ、日々改善!

『当たり前のことを徹底的にやろう!』とチーム加賀屋&全員野球で

歩んで来た結果が、今の加賀屋の成功を作ってきたとのことです。

「経営に『ウルトラC』なんてありません。

ただ当たり前のことを地道にコツコツやり続けるしかないのです」

こんな至極当たり前のことが、

経営の真髄だったんですね☆☆☆☆☆

だけど『当たり前のこて』を『地道にやる』という、

めちゃくちゃシンプルでカンタンなことが出来ない経営者が、

いかに多いことか!!!!!

経営戦略としては、『日本のおもてなしの心(=日本の素晴らしさ)』を

たくさんの方々に伝えたい、日本のおもてなしの心は絶対に安売りはしない!

目先の利益のために日本の身売りはしない!!!

という信念が一本通っています。

<写真は加賀屋さんの入り口にて、

一日お世話になったニックネーム「ちよこさん」(台湾人で

日本語が上手なおねえさん)と藤原さん。>

一見値段がめちゃくちゃ高い加賀屋ですが、

それだけの価値(心)がある訳です。

だから安い団体旅行客や、加賀屋の風紀(ブランド)を乱す、

中国本土のマナーのない団体客はお断りしているとのことです。

(※決して、人種差別ではありません)

以前、大分・別府温泉に一泊しましたが、

バブル期に団体客を受け入れてきた別府の旅館は、

バブル崩壊後、経済成長する中国から団体客を呼びまくりました。

すると、ホテル内では騒ぎまくり、

お風呂の脱衣所は散らかし放題…旅館だけでなくそね周りが騒がしく、

温泉でいやされに来た私たちは、どんどん逃げる訳です。

経済的に厳しいからと、自らの物やサービスを卑下し、

安易に価格を下げることは日本の中小企業を

自ら死に追いやる愚策だし、経営者の怠慢だと、私は確信しました。

日本は世界で最も技術力が高く、

そして人件費が高い国の一つです。

価格競争で、世界(アジア)に絶対勝てる訳ない!と

今回の台湾旅で痛感しました。

(他にもいろいろ教えて頂きましたが、

長文になる上、ちょっと書けないネタですので、

個人的にご興味のある方は、直接よしこちゃんまで・・・笑)

厳しい時代ですが、人生や経営を楽しみつつも、

脳みそから血が出るくらいに、必死で智恵と努力をして、

この厳しい世界競争で生き残っていかなければなりませんね。

日本の中小企業は、国内外の同業他社や

元請けの大企業との競争やいざこざを、

日本の大企業は、世界の大企業との競争があります。

想像以上にアジア圏の脅威を感じ、

かなりの危機感を実感して帰って来ました。

ホンマ日本人、うかうかしてられません(*_*)が、

精神的レベルは間違いなく高いので、

次の時代には更なる世界の平和の貢献をしまくれる、

世界のリーダーとしての器を拡げたいと思いました。

今回の旅でお世話になった皆様、本当にありがとうございましたぁ〜(%笑う女%)(%王冠%)