ネット地図で「物資求む」…被災者が直接書き込み

インターネットの地図上に、被災者が自分の居場所と必要な物資を書き込める「必要物資・支援要求マップ 311HELP.com」(http://311help.com/)が支援物資の供給に一役買っている。

 「至急!食糧、医薬品、燃料をお願いします」といった緊急の要請や届けてくれた人へのお礼などの書き込みは、計600件を超える。仙台市の高校生も協力し、マップの充実に力を入れている。

 マップを作成したのは、東京都練馬区のウェブデザイナー田原大生さん(29)。報道で自治体の機能がマヒしてしまった地域があると知り、「草の根の支援活動が必要」と感じた。マップでは、支援を必要とする人が自分のいる場所を赤い点で示し、メッセージや連絡先を記載。支援者は点をクリックしてメッセージを読み、ピンポイントで物資を届けることができる。

 3月17日にインターネットに公開された1週間後、田原さんの元に仙台市若林区に住む東北学院高校3年の末永伸太郎さん(17)からメールが届いた。「微々たる力ですが協力させていただきたい」

 末永さんも地震で自宅の壁が崩れ、家族で祖父の家に身を寄せていたが、「衣食住が足りている自分は恵まれている」と、避難所を回って必要な物資を聞き取り、マップに書き込む作業を手伝いたいと申し出た。

 現在、末永さんは高校の友人7人と手分けしてほぼ毎日、市内の避難所を自転車で回っている。当初は1日数件だった書き込みは、末永さんらの活躍で1日十数件に増えた。

 「地図にすることで、被災地がたくさんの物資を必要としていることが視覚的に訴えられる。時間とともに被災地への関心が薄れないように、今後もたくさん書き込んでほしい」と田原さん。末永さんは「僕たちの活動が被災地の復興につながれば。一緒に自転車で回ってくれる高校生を募集しています」と話している。

(2011年4月23日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/eq2011/help/bussi/20110423-OYT8T00678.htm
http://311help.com/image/banner/311help_720_90.gif
必要物資・支援要求マップ 311HELP.com

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