さくらびレポート116〜失敗をチャンスに変える思考法@モンドリアンでマドリアン

櫻ヶ岡中学校の中平です。

2年生は「モンドリアンでマドリアン」という題材で自分の家の間取りをもとに、ポスターカラーの平塗りと溝引きで作品を制作中です。

この授業では、ポスターカラーを平筆で平塗りするシンプルな活動が中心です。(それ以外はありません)。そこで、生徒たちは、よく失敗したからなんとかしてほしい、と訴えてきます。「色の着いた筆を色面に落とした。」「絵の具の水分が多すぎてむらになった。どうしたらいいのか」
そういう時、私は「レスキュー隊」と称して、全面的に修正の手伝いをします。これは、失敗してもなんとかなるよ、ということを姿を通して生徒に伝えるためです。

それから、もう一つ大切なメッセージを「失敗」に際して伝えようとしています。

「これは、失敗だと思うから失敗なんだよね。でも、この予想していなかったできごとを、ポジティブに考えるってこともできるよ。たとえば、赤の上に青が落ちちゃったとしたら、偶然から赤と青の美しさを感じられるよね。この落ちちゃった青をうまく残して、逆に作品としてよりよい方向にもっていくにはどうしたらいいかって考え方もあるんだよ。」「失敗を失敗と考えて、元通りに戻すのも一つの方法。でも元通りに戻すようでありながら、最初より良くしようと考えて色を変えてみるとか、別の「前より良い」アイデアを考えるのはポジティブな生き方だと思うよ。君はどうする?」

美術の授業では、こういった「生き方」を具体的に説く、絶好の場面に溢れています。