「政界の実力者」とか「実業界の実力者」とか言うが
「人生の実力者」もあると思う
人生を楽しむためには「人生の実力」を養う必要がある
精神科医とホスピス医としての臨床体験から
多くの「人生の実力者」に会ってきた
「人生の実力」の定義は
「自分にとって不都合なことが起こった時
その中に自分が人間として生きている証を見ることができ
その中に感謝を見いだすことができる力」である
人は自分にとって不都合なことが起こった時にそのことにとらわれてしまう
少し視点を変えればその状況の中にも多くの感謝すべきことがあるにも関わらず
不都合さのみが心を占拠してしまうという弱さを持っている
感謝の心は「人生の実力」の重要な要素だと思う
それと同時に人生を楽しむためには感謝の心が必要である
物事が順調に進んでいるときには人の底力は見えにくい
つらい、悲しい、やるせない状況、すなわち自分にとって不都合な状況になった時
どのような態度でその状況に対処できるかで、その人の「人生の実力」が決まる
すべての物事や経験にはプラス面とマイナス面がある
一見悲しいマイナスの出来事のように見えることを経験する時
考え方を変えるとその出来事のプラス面が見えてくることがある
また一見マイナスと思える出来事から大きなプラスが生まれることがある
大切なのは経験への態度である
バーナード・ショーは「経験そのものが人を成長させるのではない
人を成長させるのは経験への態度である」と言っている
神学者のピールは「私達の直面するどんな経験も、例えそれがどんなに困難であり
絶望的に見えた場合でも、私たちがその経験に立ち向かう態度に比べれば
それほど重要ではない」と述べている
<ラベンダー・セージが咲きました>