関学社会学部・NVNAD共催のボランティアバスご報告

関西学院大学社会学部とNVNADの共催によるボランティアバスを
8月5日〜8日の日程で運行しました。参加者は、関学社会学部の
学生さん17名と教員2名にNVNADスタッフ1名を加えた20名で、岩
手県野田村において活動しました。8月5日の午後2時に関学を出
発し、一路岩手県へ。翌日午前9時前に野田村役場前に到着した
後、初日の活動場所である泉沢地区の仮設住宅に向かいました。
泉沢地区の仮設住宅は全39戸。当日の活動は、戸別訪問をはじめ、
足湯や、お好きな物資をお選びいただく青空市を予定しており、それぞれ担当する活動の準備に入りました。暑い中、テント張りを行っていたところに、野田村社会福祉協議会の小谷地様が、差し入れの飲み物をお届け下さいました。数日前までとは打って変わって日差しの強い日でしたので、よく冷えた飲み物が大変有難く、学生さん達も大喜びしていました。小谷地様、ありがとうございました!

戸別訪問の担当者は、熱中対策水をお配りしながら1軒1軒をご
訪問し、お話をうかがったり、物資青空市や足湯の案内をさせて
いただきました。12時開始予定だった青空市には、時間前から
列ができていました。今回は、チーム北リアスのご協力による
食器や日用雑貨を中心に用意しましたが、皆さん必要なものを
一生懸命選んでおられました。暑い日ではありましたが、足湯
を体験してくださる方や、学生さんたちと遊ぶ子供の姿が見られ
ました。泉沢仮設の他にも、米田、門前小路、下安家各地区の
仮設住宅へも戸別訪問をさせていただきました。熱中対策水の他、以前お配りした和みバッグが未配布のお宅にお届けするなど、1軒1軒まわらせていただきました。

翌7日は、野田村役場前にある社会福祉協議会の敷地をお借り
して、炊き出しと足湯をさせていただきました。炊き出しは、八戸
の南風堂さんにご協力いただき、お好み焼き、やきそば、たこ焼
きを用意しました。今回の炊き出しには、大阪の空堀で活動され
ている皆様から、本場のソースが届けられ、秘伝のレシピで調合
しました。暑い中、更に熱い鉄板の前で、お好み焼きやたこ焼き
づくりをお手伝いいただき大変助かりました。ありがとうございま
した!この日も日差しがかなり強かったのですが、大勢の方に
並んでいただきました。そして、今回の炊き出しを役場前で行ったのは、写真保管室に足を運んでいただく機会に・・・という目的がありました。この保管室には、津波で流された写真など、ご本人の手元から離れてしまった思い出の写真が、ボランティアの方の手により泥が落とれ、きれいに整理された状態で、何百枚も展示されています。この保管室の存在を知っていただき、また中に入っていただくことで、思い出の詰まった大切な写真が、1枚でも多く被災者の皆様のお手元に戻ることができればとの願いを込めて、この度の炊き出しは、保管室周辺に設置しました。写真を1枚1枚ながめておられる方、身内の写真をみつけ大切そうに持って帰られた方・・・その姿を拝見し、この活動の意味や大切さをあらためて感じた1日でした。

今回の炊き出しを無事行えたのも、300食ほどの食材準備を一手
に担ってくださった南風堂・真知子さんのおかげです。本当にあり
がとうございました。そしてお疲れ様でした。
この日は、炊き出しのほかに、野田村中学の仮設住宅の戸別訪
問を行いました。野田村に2度目の訪問となった学生さんたちは、
前回お知り合いになったお宅を訪問させていただきましたが、再
会を喜んでいただけたのが何よりでした。その他にも、お身体が
ご不自由でいらしたり、車がない方には、炊き出しをお届けする
など対応させていただきました。

現地での2日間の活動を終え、4時半頃役場前を出発。途中道の
駅で、参加者から希望の多かった地元野田塩のソフトクリームを
食べた後、古墳の湯で汗を流し、九戸インターより18時間の帰路
へとつきました。翌8日の11時半頃、関学に無事到着しましたが、
参加者の学生さんたちは名残惜しいのか、なかなか解散せず、
メールアドレスの交換や立ち話をしている姿が印象的でした。
今回のバスツアーは全日程を終えましたが、参加者同士、そして
今回野田村で出会った方々との繋がりが、今後も続いていくこと
を願っています。