生活保護 “基礎年金や最低賃金とのバランスを” 医療費の一部自己負担も/政策仕分け

政府の行政刷新会議による「政策仕分け」で、受給者が増え続けている生活保護制度の見直しについて議論が行われ、生活保護費のおよそ半分を占める医療費について、「受給者に一部を自己負担してもらうことも検討するべきだ」などとする提言をまとめました。
生活保護の受給者は、高齢化や厳しい雇用情勢を背景に増加し、ことし7月の時点で205万人を超え、戦後の混乱期の水準を上回って過去最多となりました。
生活保護費の総額は、今年度3兆4000億円を超える見通しで、このうちおよそ半分を医療費が占めています。
これに対して、仕分け人からは「生活保護の受給者は自己負担がなく、過剰な診療が行われているおそれがある」とか、「医療機関への監督を強化すべきだ」といった意見が出されました。
そして、「後で返還することを前提に、受給者に医療費の一部の自己負担を求めることや、価格の安い後発医薬品の利用の促進を義務づけることなどを検討するべきだ」という提言をまとめました。
また、生活保護受給者の自立をどう促すかについて、仕分け人からは「低い賃金で働くよりも生活保護で暮らしたいという人もいる」とか、「働くことが可能な若い世代に対しては、働くことを条件に生活保護を支給すべきだ」といった意見が出されました。
そして、「基礎年金や最低賃金とのバランスを考慮して支給額を設定し、働くことが可能な人については、NPOなどと連携して自立就労支援を図るべきだ」とする提言をまとめました。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111123/k10014150011000.html

◆行政刷新会議 「提言型政策仕分け」評価結果一覧
http://sasshin.go.jp/data/files/49b30c54-e680-3eb8-c460-4ecdeade6094.pdf