□ 開催主旨
1990年代はじめ、55年体制による自民党単独政権が終わり、連立政権時代が幕を開けました。1995年には、阪神・淡路大震災が発生し、被災地の機能が破壊され、政府依存の意識から自らが治める意識が芽生え、同時にボランティア、NPOの活動が注目されました。その後、行政情報公開法や特定非営利活動促進法(NPO法)、環境影響評価法、製造物責任法(PL法)、行政手続法など、市民社会を強くする多数の法律が制定され、その制定過程には多くの市民団体なども関与してきました。
21世紀に入り、小泉政権により「市場原理主義」が席巻し、リーマンショックによる世界規模での景気低迷、生活不安が生じました。国内でもその影響もあり、地域や職場、家庭での「つながり」が薄れ、「孤立化」、「無縁社会」、「孤族」などといった新たな社会的リスクが生じ、さらには現在または将来への不安を抱える人々も少なくありません。
そのような中、2011年3月に発生した東日本大震災及び原発事故により市民生活が破壊され、もたらされた課題は、「経済活動のあり方」、「政府活動のあり方」、「市民セクターのあり方」それぞれの歪みが原因であるともいえ、そのあり方を根本から変革することが求められています。そのためには、労働、消費、健康、政府(中央、自治体)、公共サービス、教育、まちづくり・・・、多くの課題を解決するためのビジョン(未来像)とその実現のための政策が必要で、その遂行のためには“市民参加型による地域主導での取組み”が必要であると考えます。
そのような経過のもと2009年1月に、2010年代以降社会的課題となるであろうテーマを取り上げ、「市民が描く社会像−政策リスト37」としてその課題と解決策としての法律案骨子とともに提示しました。また、2009年8月には民主党を中心とした政権が誕生し、2大政党を中心とした政権交代が現実のものとなりました。
東日本大震災及び原発事故という未曾有の被災を経た現在(いま)、思いを一にする市民が集い、政策リストをさらに深めるとともに、「新しい社会づくり」に向けたより具体的な政策を提起し、その実現に向けて取組むこととし、その一環として本フォーラムを開催することとします。
なお、今回のフォーラムは下記検討テーマのうち、5テーマ程度を提案させていただき、議論する予定です。
□ 日 程:2012年1月29日(日)10:00〜17:30
□ 会 場:南部労政会館第5・6会議室(JR大崎駅徒歩3分)
□ 参加者:市民、研究者、など100〜120名程度
□ 参加費(資料代):1,000円
□ 主 催:「新しい社会づくり」推進委員会
□ 事務局:市民がつくる政策調査会、市民セクター政策機構
○ 連絡先:TEL:03-5226-8843 FAX:03-5226-8845 E-mail shimin@c-poli.org
◎ プログラム(案)
10:00 開会・「『新しい社会づくり』−市民が描く社会像」運動の趣旨説明等
開会挨拶:澤口隆志(市民セクター政策機構)
説明者:坪郷 實(市民がつくる政策調査会/早稲田大学院教授)
○進 行:菅原 敏夫(地方自治総合研究所/日本希望製作所)
10:15 第1提案:エネルギー=原発依存から(小規模・地域・低炭素)自然(再生可能エネルギーへ
○提案者:「エネルギー」WGより 山岸 尚之(WWFジャパン)
○進 行:菅原 敏夫(地方自治総合研究所/日本希望製作所)
11:45 休 憩
12:45 第2提案:農業・漁業 = 食の安全確保と持続可能の経営へ
○提案者:「農業・漁業」WGより 澤口隆志(市民セクター政策機構)
○進 行:菅原 敏夫(地方自治総合研究所/日本希望製作所)
14:00 第3提案:働き方 = 雇用・被雇用から協同組織型へ
○提案者:「働き方」WGより
岡田 百合子(神奈川ワーカーズ・コレクティブ協会)
岸田 仁(参加型システム研究所)
藤木 千草(ワーカーズ・コレクティブ・ネットワーク ジャパン(WNJ))
宮野 洋子(ワーカーズ・コレクティブ・ネットワーク ジャパン(WNJ))
米倉 克良(市民セクター政策機構)
○進 行:河崎 民子(神奈川ネットワーク運動)
15:15 休 憩
15:30 第4提案:自治体政府=行政依存から『市民自治体』へ
○提案者:『市民自治体』WGより
伊藤 久雄(東京自治研究センター)
河崎 民子(神奈川ネットワーク運動/大和市議)
辻山 幸宣(地方自治総合研究所)
坪郷 實(市民がつくる政策調査会/早稲田大学院教授)
苗村 洋子(東京・生活者ネットワーク)
橋本 治樹(市民がつくる政策調査会)
樋口 蓉子(NPOまちぽっと)
廣瀬 克哉(市民と議員の条例づくり交流会議/法政大学教授)
○進 行:川名 雄児さん(市民と議員の条例づくり交流会議/武蔵野市議)
17:30 終了