『自然農法から考える原発問題』に参加しましょう!−講師:佐藤幸子さん(スペースたんぽぽ講座)

 すみません。今日の講座でした。

★ 日時:1月26日(今日) 18:30より
★ 場所:スペースたんぽぽ
★ 講師:佐藤幸子さん

<スペースたんぽぽ講座より>
 佐藤幸子さんの町、川俣町は中通りですが、仲通りの大都市福島市、郡山市とは違って、いわゆる山沿いの町です。川俣町は福島市から約20km離れており、阿武隈山地といわれる800−1000m級の山々に囲まれた山村です。平地が少なく高冷地で天候に恵まれない田畑の生産性は低く、かつての主要産業だった養蚕は細々と残っている程度で、過疎化地域です。浜通りにある双葉町や大熊町も豊かな農地に恵まれず工業もなく、原発が来る前は過疎化地域でした。

 村が過疎化から抜け出すために中央から産業を誘致するという政策の典型的なものが原発誘致ですが、原子力政策の根底にある中央政府のエネルギー政策(核燃料サイクル)はすでに破たんしました。国策産業誘致はもはや地方の選択肢にはありません。そうした肥沃な平地に恵まれない農業地帯の有力な解決策が自然農法だと思います。平地が少ないので大規模農業は不可能ですが、自然に恵まれています。汚染が少なく空気が澄んでいます。冬はかなり温度が下がりますから、病原菌が減少します。気候が厳しいので植物は自らをたくましい体にします。農薬が最低限で済みます。そうはいっても農業者は根気よく農薬を減らし、たい肥やボカシのような自然の肥料を作らなければなりません。農薬と人工肥料、耕運機がくる50年前は一種の自然農でしたが、過酷な労働でした。

 除草剤を使用しないと雑草とりは大変です。みみずのような小動物にも仕事をしてもらいます。微生物も虫も鳥もすべての生物が相互依存しているのが自然農法です。自然農(有機農業)によって、コストは高いが安全なおいしい農産物を作るのは日本の農業の一つの進むべき道です。減反によって生じた耕作放棄地も3年間農薬・人工肥料が投下されないので有機農法可能地になります。有機農法の野菜は、近くの畑にまいた農薬が飛んでくると、有機野菜でなくなります。ましてや放射能は最悪です。自然農法の貴重な田畑に福島原発事故により放射線が降り注ぎ、長年育てた貴重な土地と作物が一瞬にして台無しにされました。もう貴重な微生物もミミズも死滅しました。佐藤幸子さんたち有機農業者の残念無念は推し量れません。

 この汚染された土地で自然農法を復活させることは可能でしょうか? 佐藤幸子さんにお話ししていただきたいと思います。

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