先日、堀田力さんの講演を聴く機会がありました。
堀田力さんは弁護士であり、現在は「さわやか財団」の理事長として、様々な社会支援事業に携わっている方です。
彼のお話の中で印象的だった言葉の一つ
「「絆」って共感だと思うんです。」
彼の財団では、津波の被害にあった北茨城市の方々を温泉旅行にご招待して、体と心を少しでも休めながら、町の今後について語りあっていただこうという事業を企画したそうです。
ところが、北茨城の方々は観光旅行は望まれず、
みなさんが希望したことは、
「自分たちには復興しようと取り組める町がある。しかし自分の家にも町にもいつ戻れるかさえまったく分からない、福島の方々のことを考えると、お見舞に行って少しでも励ますことができたら嬉しい。」
ということでした。
その想いを携えて、貸切バスに乗った、北茨城の方々は、福島の避難所で暮らす方々を訪問することになったのです。
バスを降りて福島の方々と初めて対面した、北茨城の方々は、
無言で福島の方々に近づいて、抱き合いって、
涙をどめどなく流されたそうです。
そしてようやくかけた言葉は、
「どんなことに困ってる?」
という優しい一言。
全く見ず知らずの人々が、出会った瞬間に、目をみて、
無言で抱き合いながら、涙し、
そして
「どんなことにこまってる?」
と、身内にかけるような親身な温かな一言をかけたのです。
その場面に居合わせた、堀田さんは、ただただ心打たれたとおっしゃっていました。
そして、彼は、絆って、こういう「共感」のことなのだ、心が響き合うことなのだとおっしゃっていました。
・・・絆って・・・
目に見えるものではなく、意識的に結ぶものでもなく、
それは優しい心そのもの
人と人の心が触れ合い、支え合い、慰め合い、励まし合う力。
誰にも備わっている
愛そのものなのだと感じています。
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