板橋区上御代の台(かみみよのだい)土地区画整理事業、宝湯

板橋区加賀、板橋3,4丁目付近にたくさんある大きな公園、加賀公園、東板橋公園などは板橋火薬製造所跡を公園に活用したものですが、板谷公園という公園は違う歴史があります。
昭和10年に始まった「上御代の台(かみみよのだい)」という土地区画整理事業でできた公園という説明があります。当時から土地区画整理事業で地権者が土地を出し合った土地に、東京市が公園を整備する仕組みがあったということです。日本でその方式の第一号は昭和8年開設、大阪市阿倍野区の桃ヶ池公園なのですが、日本中の公園の多くが実はこのように土地区画整理事業で地権者が土地を出し合って作られました。
上御代の台の区画整理区域内は比較的大きな区画の住宅地だったようで、造兵廠や今板橋五中になっている陸軍工科学校の関係者が住宅を求められたのだろうと想像します。五中東側に緩やかなカーブを描いた道路に面して、戦前の建築と思われる洋風の住宅も残っています。ステンドグラスや壁の飾りなどが楽しい建物です。

区画整理の区域内、五中の近くに宝湯があります。こちらもユニークな建物です。二階の窓のようなところに「いい湯だな・・・ここは板橋、たからの湯」と主張されています。入口は3枚引き戸、一枚目を引き終ると真ん中の一枚がいっしょに動き出します。またフロントでお金を払って脱衣箱の鍵をもらってから下足を脱ぐようになっているのも珍しい。銭湯として設計された建物のようで、天井もある程度高く、気持ちいいです。
宝湯 板橋区板橋4-24-6 15:00〜25:00 火曜日お休み 三田線新板橋駅5〜10分