江戸時代を代表する「予防医学書」
「養生訓」は1713年に出された江戸時代の代表的な養生書であり
数ある貝原益軒の著書の中でも最も多くの人に読まれてきた
また、300年近くたつ今も現代語訳だけでなく、
英訳本、関連本も多く出版されている
この書は単なる養生の技術や無機的な知識を論じたものではない
当時83歳だった益軒が自らの経験を踏まえ
人間味のある教えや人生の楽しみ方などを分かりやすくつづっているのが特徴だ
・老子は「人の命は我にあり、天にあらず」といっている
人の命は天からの贈り物だが、その寿命はわれわれの心次第で変わる
・心は身体の支配者であるから、心を平静にすると身体にも良い
身体は動かすことで血の巡りが良くなり、病気にかかりにくくなる
・貧しくてもその人が楽しく生活しているならば、大きな幸福といえる
日本には四季があり、それだけでも楽しく暮らしていけるものである
・いつも完全無欠を求めていると疲れるものである。最上を求めるのは
仕方ないかもしれないが、自分が多少とも気に入ることがあれば
それでいいのではないだろうか
・大根は野菜の王でもっとも上等なものであり常に食べると良い
葉っぱの堅いところを捨てて柔らかな葉と根を味噌でよく煮て食べる
そうすると脾臓(血球の生成、浄化作用をする臓器)をたすけて
痰を取り去り、血液の循環をよくする
・生まれ持っている寿命を延ばすための薬というものはない
長生きの薬として使われているものには効果はない
養生とは生まれもった寿命を保つことである
・・・・・益軒は当時としては極めて長命で84歳まで生きたそうです!・・・・・
<ことしのドウダンツツジの花は満開とはいえませんでしたね>