社食」人気が拡大中 “実食”ツアーに応募4000人

社食」人気が拡大中 “実食”ツアーに応募4000人

丸の内タニタ食堂ではタニタの社食メニューなどを食べることができる

レシピ本の出版が相次ぐなど企業の社員食堂への関心が高まる中、そのメニューを実際に食べてみよう、という動きが広がっている。社食を訪れるツアーが開催されたり、メニューを再現したレストランが開業したりするなど、「社食の味」がより身近な存在となりつつある。(竹岡伸晃)

「おもしろい会社」

 「おいしそう」「スカイツリーが近くに見える」

 玩具メーカーのバンダイ(東京都台東区)本社14階。窓から浅草の町並みや東京スカイツリーなどが望める開放感のあるカフェテリアで、男女計14人がカレーやサンドイッチ、焼きたてのパンなどの昼食を楽しんでいた。

 各テーブルでは、バンダイ社員が事業内容の説明や商品開発の苦労話などを披露。食後は歴代のおもちゃが展示してあるショールームを巡り、プラモデルや人形などを堪能していた。

 これは、クーポン共同購入サイト運営のルクサ(渋谷区)が今月12日に実施した「社食ツアー」。参加費無料という手軽さもあって、約4千人もの応募が集まった。都内の会社員、長見義孝さん(35)は「子供の頃から機動戦士ガンダムが大好き。(ガンダムシリーズの商品を手掛ける)バンダイに興味があったのですが、やはりおもしろい会社ですね」と感激した様子で話していた。

 ルクサが社食ツアーを実施するのは、昨年12月の日本マイクロソフト(港区)に続いて2回目。会社概要や商品・サービスの紹介も行われ、ツアーは「企業PRの場」にもなっている。ルクサの村田聡CEOは「社食がブームになっているが、社員以外は通常食べることができない。受け入れに前向きな企業も増えており、今後も実施していきたい」と意気込む。